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楽屋に着いても特に何も言われない。
大丈夫、気づかれてないっていつも通りの佐久間大介を演じようと皆の輪の中で笑ってるんだけど。
今日はなんか、いつもの調子が出なくて、黙って口角を上げるだけ。
そんな中でも、蓮からの視線はずっと感じてた。
でも特に話しかけてくるわけでもなかったから、俺も特に何かを言うわけでもなく。
「佐久間くん」
「んー?」
「なんかあった?」
「へ?」
輪から抜けた途端話しかけてきたと思えば、思ってもないことを突然聞いてくるから、思っていたよりも間抜けな声が出た。
蓮はそれに特に反応をするわけでもなく、ただただ真剣な顔でこっちを見ていて。
「……なに、急に、どうしたの?」
笑って誤魔化すと、バレるから。
知られて困るわけじゃないけれど、どうしたらいいかわからないからなるべくいつも通りでいたい。
いつもの感じで聞き返せば、蓮はうーんって考える仕草を見せる。
「なにが、って言われると、難しいんだけど」
「ん?うん」
「でもなんか、いつもの佐久間くんじゃない感じがする」
頑張って言葉を選んでくれてるのはわかった。
蓮は忙しくてもいつも周りの人を見ていてすごいなと思うと同時に、そんな直感でわかってしまうものなのかって驚いたりもして。
「あー、あんま寝れてなくて最近。それかな?」
普通のことを話すように、さらっと言ってみる。
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めーる(プロフ) - かすみさん» ありがとうございます!☺️ (2022年5月21日 22時) (レス) id: 6b7de88b3a (このIDを非表示/違反報告)
かすみ - 頑張ってくださいね😃 (2022年5月21日 19時) (レス) @page9 id: c38336e762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めーる | 作成日時:2022年5月17日 21時