こうじくんとラウールくん(と宮舘くん) ページ10
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〈ラウールくんside〉
あの日以来、康二くんは俺に懐いたっぽくて、どこに行くのもトコトコ着いてくる。
ラ「いってきまーす！！」
宮「行ってらっしゃーい！」
玄関から叫ぶと、キッチンにいる舘さんが叫んでくれる。
家を出た途端、家の中から泣き叫ぶ声が。
康二くんかな...。
阿「ラウ！走って門抜けて！」
ラ「え、わかった！」
阿「行ってらっしゃい！」
言われた通りに走って門を出る。
大学のあと、仕事をして家に帰るのはちびっこたちは寝てる時間。
ラ「ただいまぁー」
宮「おかえり」
ラ「なんで小声？」
宮「康二がリビングで寝ちゃったから」
ラ「あ、そうなの？」
宮「ラウール待つって聞かなくてさ。あの後もずっと泣いてて、落ち着いても思い出しては泣いての繰り返しで」
ラ「そうなんだ、」
宮「あれだけ翔太にくっついてたのに今日は全然。ずっと無視してた」
ラ「そんなに？」
宮「あの日、構ってくれたのはラウールだけだったからね」
ラ「そっか。俺の部屋で寝かせてもいい？」
宮「うん。もしかしたら夜泣きあるかもだから、ひとりじゃ無理そうならおいで？」
ラ「わかった」
宮「じゃあ、お風呂入っておいで？軽くなんか作っておくから」
ラ「うん」
着替えを用意して、お風呂へ。
上がると、舘さんは野菜たっぷりのスープを作ってくれてた。
宮「ごめんね。余った野菜使っちゃいたくて」
ラ「ううん。全然大丈夫」
スープを完食して、歯を磨く。
口をゆすいでリビングに行くと、まだ舘さんがいた。
ラ「舘さん」
宮「ん？」
ラ「ずっと待っててくれたの？」
宮「まぁ、康二一人にはできないしね」
ラ「あ、そっか」
でも、先に寝ようと思えば寝れたんだよね？
ラ「ありがとう、遅い時間まで待っててくれて」
宮「うん。そろそろ寝よっか？」
ラ「うん」
康二くんを壁側に寝かせて、しばらく寝顔を眺める。
なんか、寝そけたかも。
全然寝れないや...。
布団に入ったのは日が跨ぐ前。
そして今は3:00。
康「ふぅぅｯ...ぅぅぅｯ...うぁぁぁんｯ...！」
ラ「どうしたの？大丈夫だよ」
抱っこして、背中をトントンするけど、泣き止むどころか酷くなってる。
どうしよう...みんな起きちゃう...。
向「ぎゃあああｯ...！」
ラ「お願い、泣き止んで？ね？」
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作者名：まっちゃ
| 作成日時：2022年9月19日 19時
