【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ10)

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僕と砂漠の国の終止符5 ページ10

「くっ……ぅあッ！！」

　ジュワッ！！！！
　気づけば体が動いていた。まともに歩けない足を必死に動かして、爆弾へと繋がるロープのもとへと行く。そしてそのロープの火を、手でグッと抑えた。手はきっと焼けてしまっただろう。けれど、火は消えた。こんなの全然痛くない。
　Mr.7とミス・ファーザーズデーの2人は幸いこちらには気づいておらず、けれど時計塔の下で銃を向けていた。きっと下には皆が居て、2人は誰かを撃とうとしている。俺は最後の力を振り絞って、2人の方へと駆けて行った。

「「レディ……スマッ」」
「させない！！！！」

　ゴンッ！！！！
　駆けて、2人の後頭部へと近くにあった鉄パイプを思い切りぶつけた。2人は意識を失い落下していき、銃は撃たれずに済む。けれど俺は勢いがよすぎて、そのまま……

「う、うわぁ！？！？」
「Aさん！！！？？？」

　ヒュオオオオオォォ――
　俺は奴らと共に、時計塔から落ちていった。それと交差するようにビビが飛び上がってきて、時計塔へと着地するのが見える。とりあえず奴らに皆が攻撃されずに済んだことにホっとし、俺はそのまま目を瞑った。もう、動けない…。

「A！！！」
「うわあああ！！Aーー！死ぬなァー！！」
「あのバカッ…！！」

　下からナミとウソップの声が聞こえる…。けど、今は返事できそうにないや…。ごめんね……と心の中でつぶやき、体はどんどんと落下していく。このまま死ぬのかな…そうだよね、結構高い位置から飛び降りちゃったし、さすがに助からないよね……俺は…。
　最後にルフィの……笑った顔、見たかったなぁ…

　バッ！！！

　迫りくる地面の衝撃に備えていたその時、体に強い衝撃が走った。けれどそれは地面への衝撃ではなく、人の腕の感触。一瞬フワっと宙に浮き、そして再び落下していった。身構えていた痛みはまったく来ず、いつの間にか体はもう落下も何もしていない。不思議に思って閉じていた瞼をゆっくりと開くと……そこにはサンジの顔があった。

「無茶ばっかしやがって…」

　はぁ…と大きくため息を吐くサンジがそう言って、俺をゆっくりと地面へと下ろしてくれる。