【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ9)

今日:10 hit、昨日:8 hit、合計:20,527 hit

僕と砂漠の国の終止符4 ページ9

「あらあら突進してきたわよゲロゲロゲロ」
「どういうスンポーだろうね～～？オホホホ」

　俺に出来ることは少ない。ただ、走る足はある。ふせぐ手もある。だったらもう、突進するしかないだろう。

「「レディ……スマッシュ！！！」」
「がっ…！！！」

　パァンッ！！！
　けれど呆気なく、彼らの放つ銃によって撃たれてしまった。普通の銃とは違ってそれは破裂し、俺のお腹に直撃する。ドクドクと血が流れ出てくるのが…分かった。けれど、それを痛いと叫び泣くことはなかった。こんなの、皆の痛みに比べれば…全然痛くもない。
だが体は言うことを聞かず、俺はその場に倒れてしまう。呆気なく戦闘不能になってしまった俺に2人は笑い、そして時計塔の時計をゆっくりと開かせた。時間はもう…残り一分を切っていた。

「ゲロッ！そろそろよMr.7！！」
「点火の準備よ～～し！オホホホ！！」
「や、やめ…っ」

　ボッ
　砲撃15秒前、縄に火がつけられた。霞む視界で俺はその光景を目の当たりにし、それでも動くことのできない自分に唇をグっと噛んだ。
　ダメだ…やめろ……動け、動いて……俺の体…ッ！こんなところで、すべて……ビビの想いも、この国も終わらせるなんて……ダメだッ！！

「「ん？」」
「オホホ！？ミス・ウェ～～ンズデイ！」
「ゲロゲロ！あたし知ってんの！！アイツ我が社の裏切り者よ！！」

　その時、時計塔から身を乗り出して見下ろす2人がそう言った。ミス・ウェンズデーとはビビのBWでの名だ。ということは、ビビがここへ来ている？外から聞こえた声ではどうやら下から飛ばしてきているみたいで、2人に気づかれたことに焦るゾロの怒鳴り声が聞こえた。状況は、あまりよくないらしい。
　俺は……何をしているのだろう…。なにも戦力にならないからって、弱いからっていつも逃げて、遠くから彼らを見守るばかり。傷も何も追わず、血も流さず……俺は、何をして……