【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ6)

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15 僕と砂漠の国の終止符1 ページ6

その後、俺たちはアラバスタ王国護衛隊の副官であるペルという男に助けられた。今までに見たことないくらいルフィの様態は酷く、かなりの重傷を負っている。けれどルフィから出る言葉は手当よりも先に「肉！」――だった。ルフィなら本当に肉を与えていれば傷が治る気がしてきた。
　会話も会話にならないルフィの代わりに俺がペルさんに事情を説明すると、彼は俺たちへと深々と頭を下げる。ルフィに下げるのは分かるが、俺は何もしていないのでとても申し訳なく思った。とりあえずルフィの傷を手当てして、一刻でも早くアルバーナへと向かわなければいけない。

「お前もう、来んな」
「…………え、」

　クロコダイルの弱点は“水”だと、ルフィは言った。砂の能力を持つあの男に攻撃を当てるのは不可能に近い。けれど、水なら…砂は固まる。
　さっそく樽いっぱいの水を用意してもらい、それをルフィは背負った。傷は完治とまではいかないが包帯でグルグル巻きにしてもう血は溢れてこない。本当に、肉を食べただけで回復した。人間ってなんだっけ。
　そしていざアルバーナへと行こうとしたその時、ルフィに“来るな”と一言…言われた。

「なん…で……おれは、足手まといだから？強くない…から？」

　確かに俺は弱いし、足手まといかもしれない。でも、いつだってルフィと一緒に歩んできた。なのに、今さら来るななんて……そんなの、

「嫌だよ…ッ！！確かに邪魔かもしれないけど…でも、一緒に行きたい！俺のことは見捨ててくれていいからッ…だから！！」
「お前を見捨てるわけねーだろ！！！」

　ルフィの怒鳴る声が、俺の耳に響き渡った。

「お前バカだから無茶しようとすんだろ！！いらねーんだよそんなの！もうお前が…Aが死にそうなとこ見んのはぜってー嫌だぞおれは！！」
「っ……！！」

　その言葉に、俺は息をのんだ。
　そしてぽろぽろと涙がこぼれ落ちていく。

「……俺だって嫌だよ…ルフィや皆が目の前で苦しんでるのを、見てるだけなんて……でも、その場に居れないのは………もっと嫌だ」

　ルフィが必死になって戦って、皆が自分を犠牲にしてまで戦っている中で……俺だけが安全な場所でただ待っているなんてもう嫌だ。少しでも、皆と…仲間と一緒に戦いたい。