【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ33)

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僕と生存率10％の玉の試練6 ページ33

「お前、ホント運がいいな」
「え？」

　ヒュンッ
　その瞬間、サトリは俺の前からヒョイと身を離したと同時にグンと伸びた手が俺の目の前を横切る。ルフィの手だ。

「Aにはぜってー手出すな」
「ルフィ…」

　鋭い眼差しを向けてルフィが、そう放った。

「ルフィッ…、おれ、絶対船見つけるから！！」
「おう！任せたぞ！」
「うん！」

　何度も何度もこうやって守られてきた。そして俺も、守られることしかできない。ルフィたちみたいに戦うことは俺には出来ないけれど、だったらほんの数ミリでもできることを見つけて必死になろうって決めた。今俺に出来るのは、カラス丸を見つけることだ。
　あの船の速度ではそうすぐにこの森を抜けることはないだろうし、見えるミルキーロードもグネグネと入り組んでいて距離は結構ある。そして俺たちは結構な高さから落ちてこの川に辿り着いたわけだから…きっと、このミルキーロードの出口は上へと向かっているだろう。そう思って、俺はひと際背の高い木を見つけ、その木に登った。こういう時、ルフィの手があれば簡単に登れるんだろうなぁ…なんて、少しばかりゴムゴムの実を良いなと思った。初めて伸びたルフィを見たときは“なんてマヌケなんだろう”とか思ってごめんなさい。

「見つけた……出口の通路」

　必死に大木を登ると、見晴らしのいい景色が広がった。そしてそこで見つけた、上の森へと伸びるミルキーロードを見つける。どうやらあれが出口のようだ。その場所さえ把握して辿り着いてしまえば、あとはカラス丸が来るのを待つだけだ。ただ、カラス丸もきっと出口へのルートを着々と進んでいるだろう。だとしたら、急がなくてはいけない。降りていては時間がかかるため、俺はこの大木から伸びている枝から枝へと飛び移り、出口へのルートへと近づいていった。

ドオオオオン!!

　その時、後方の森から大きな衝撃音と爆発の煙が見えた。ルフィ達が戦っている方だ。かなり大きな音だったけど、大丈夫だろうか…。いや、でもルフィがこんなところで負けるわけがない。そう信じて、俺はひたすらに走った。