【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ21)

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僕と海賊の空見る夢2 ページ21

途中で今にも死にそうな男から差し出されたリンゴをルフィが食べて危うく殺されかけるし、町はずれのリゾートホテルへたどり着いたと思ったら“ベラミー一行”の貸し切りだと言って追い返され、また俺たちは町へと足を戻した。その間でもルフィとゾロはやたらと血の気が多く、毎回ナミが怒ってそれを止める…。
　いい加減止め疲れたのか、ナミはぐったりしながら俺の方へと寄ってきた。そして、なにやら耳打ちをする。

「えっ？言うの？今？」
「そうよ！ほら早く言いなさい！」
「え、えー…でも……言っても変わんないと思うけど…」
「いいから！」

　少し前を歩くルフィ達の後ろ姿を見つめながら、俺とナミは声を潜めてそんなやり取りをする。だって、ナミが耳打ちをしてきた内容というのが……

「おいどーしたお前ら？」
「る、ルフィ…！」
「あ？なんだ？？」

　さっきまで隣に居た俺が居なくなったことに気づいたルフィが後ろを振り向いて俺たちに向かって首をかしげる。そんなルフィに、俺はさっきナミに言われたことを頭に浮かべて息をのんだ。何かを言いかけている俺に不思議そうにルフィが俺を見つめ、横を見るとナミにグっと肘で小突かれ催促される。

「ケンカしたら、俺…ルフィとしばらく口きかないから！」

　――なんて、こんなこと言って何になるんだろう！ナミの考えていることは分からない…！こんな発言をする俺にルフィは目をまん丸とさせて、俺は恥ずかしくて顔が熱くなるのが分かった。隣に居るゾロはなんかニヤっと笑っているし、俺は一体何を言わされているのだろうか…。そしてルフィの反応はというと、

「しばらくってどんだけだ！！」
「え！？えーっと、どれくらいだろう…10日以上とか…？」
「10日ぁ？なげーぞ！！そんなにAと喋れねーのか！？」
「ケ、ケンカしたら…ね…」
「そっか！ならしねぇ！約束する！！」
「え？」

　そう言って、ルフィは再び歩き出した。
　ルフィのことだから「なに言ってんだおめー？」とか言って返されるのかと思っていたのに、意外も意外すぎる返事だった。しかも、ナミがあれだけ止めに入っているというのに、そんなアッサリと…約束、してくれるの？
　呆然とする俺の横をニヤリとした顔のナミが「だから言ったでしょ？」と肩をポンと叩いて通り過ぎ、ゾロも「ハハッ」と笑ってルフィの横を歩く。
　俺は、なんだか妙に胸がドキドキしてしまった。