【男主】you we you2【ワンピ夢】 (ページ17)

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僕と海賊団と砂漠の姫との別れ5 ページ17

その夜、麦わら海賊団はアラバスタを出ることを決めた。
　王下七武海のクロコダイルを打ちのめしたとあらば、海軍が黙っているわけがない。アラバスタ王国の周りの海には沢山の数の海軍が待ち構えており、このままここでゆっくりとしているというわけにもいかなそうだ。
　さらにMr.2ボン・クレーから電伝虫による電話がきて、サンドラ河で船を預かっているという。信用できるものではなかったが、カルー率いるカルガモ部隊に乗り、俺たちは船の方まで砂漠を駆け抜けていった。ちなみにカルーはビビと一緒に居るので6羽しかおらず、俺はルフィと2人で一番大きなイワンXに乗っている。お前落ちそうだからと前に乗せられたけど、さっきから俺は手綱ではなく宮殿から貰った肉を持たせられて、ルフィが「肉！」というごとに肉をルフィの口に突っ込む係をしている。いや、なにこれ。

　サンドラ河では、Mr2.ボン・クレーがまさかの船を海軍から守ってくれていた。ゴーイングメリー号は海軍の手に渡らず、俺たちは再びメリーに乗ることができる。そして麦わら海賊団は逃げるのではなく、ビビと約束をした東の港へと向かった。ビビはこの船に乗って旅を続けるか、迷っている。
　東の港へ向かうまでに沢山の海軍が邪魔をし、たどり着くのは不可能に近かった。けれどMr2がまさかの友情で俺たちの囮になってくれて、彼…彼女？は自分たちが思っている程の悪党ではないのかもしれない。
　その日はアラバスタ王国で王女であるビビの演説が行われることとなり、約束の時間にそのスピーチは国中にあるスピーカーから流れた。やはりビビは来ないのかとそう…思った矢先、ビビが東の港にカルーと共に姿を現す。

「いつかまた会えたら！！もう一度仲間と呼んでくれますか！？」

　ビビはアラバスタに残ることを決めた。
　彼女はこの国を愛しているから、ここに残るのだと…。そしてビビのその問いかけに、俺たちは大きな声で“仲間”だと伝えることはできなかった。仲間だと伝えて、海軍にそれが知られてしまえばビビは平穏に暮らせなくなってしまう。だから俺たちは、左腕の包帯を静かに外した。

『これから何が起こっても、左腕のこれが……仲間の印だ！！』

　左腕に書かれた×印、7人の海賊はそれを天高く掲げた。