【男主】you we you【ワンピ夢】 (ページ6)

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僕と仮航海士の同情話2 ページ6

「A見てくれ！帽子が直った！」
「ああホントだ、よかったねルフィ」
「おう！スゲーなナミは！」
「あんまり突いて穴あけないようにね」

と言ったそばから、ルフィは直った麦わら帽子に指一本分の穴を開けてしまうのだった。
今日も快晴の空と風が、心地いい。船にちゃぷちゃぷと揺られ、ついこの前までの宛ても無い航海ではなく、ちゃんと地図どおりの航海をしている俺達。航海士が居るのって、本当に大切なことだと知った。

「アンタ、人がよさそうな顔してるのに何で海賊なんかしてんのよ？」
「俺も、そこは気になるとこで…」
「Aは絶対だからな！仕方ねーことだ！」
「いや、意味分かんないんだけど…」
「Aは絶対なんだ！」
「取りあえず、コイツのせいみたいね」

なんとなく想像つくけど、といいながらナミは俺に同情してくれた。そのルフィの言う《絶対》が俺にはよく分からなくて、結局俺は理解できないまま海賊という、名だけは悪党となっている。けれどルフィは…悪党というにはどうも色々欠けていた。

「アンタ弱そうだし、よく海に出たわね」
「俺だって怖いよ、海に出るのは…」
「大丈夫！Aは俺が守るから、絶対に！」
「ありがとう、ルフィ」
「おう！」
「ふーん…」

そう、ルフィが居るから俺はここに立っていることが出来る。この意味の分からない航海も、彼の夢を叶える為なのだと思えば…どうってことない冒険だ。

でも俺に、夢は…