【男主】you we you【ワンピ夢】 (ページ16)

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僕とある昼の海賊団2 ページ16

きっと一人でも全然出来ることなんだろうけど、サンジは優しいから…俺に出来る仕事を考えてくれる。まだ俺にはこんな簡単なことしか出来ないけど、いつか…いつか何か見つけられるまで、みんなの役に立てる人でありたい。食卓に全員分のお皿と飲み物、フォークやスプーンを用意して、俺はキッチンから出て行った。まずは甲板に出てすぐに見つけた、

「ナミ、そろそろ昼食だから中に、」
「ホント？ありがとう」
「今日はね、多分オムライスだったかな」
「わーオムライス！楽しみね！」

ナミは椅子を広げてパラソルをさし、優雅に潮風を感じていた。手には新聞が持たれていて、こういうところはとても知的な女性に見える。まあ、実際に航海術も知識もあるし知的なのだけれど、やはりどこか子供染みたところもあったり。ナミとはよく、同情話をする仲である。

「どうかした？」
「え？」
「なんか、元気ないわよ」
「え、あ…そ、そうかな？」
「ええ」
「そんなこと…無いんだけど、あはは」
「アンタって結構……分かりやすいのね」
「え！？」
「理由は分かんないけど、アンタは笑ってた方がいいわよ」
「うわっ」

分かりやすいと言われて驚いていると、ナミの細い指がピンと俺の額でデコピンされる。こういう所はやっぱり大人びていて、思わず姉御って呼びたくなるな。でも自分は、結構気づかれないようにしているつもりだったけれど…分かってしまうのか。そうだな、ルフィにもバレてしまうほどだし…。

「どうせ俺はここに居て～とか考えてたんじゃないの？バカなこと考えてないで、ここに居ることだけ考えなさいよ」
「あ…、」

ひらひらと手を振って、背中を見せてナミは中へと入っていく。その瞬間にサンジが甘い声で叫んでいたような気がするけど、今の俺はナミのその言葉がずっと耳に焼き付いていた。