【男主】you we you【ワンピ夢】 (ページ12)

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06 僕と航海士と最後に船長1 ページ12

消えたナミを追ってたどり着いたそこは、ココヤシ村という小さな村。だけどそこはもうアーロンという魚人によって支配されていた。そしてそのアーロン一味にナミが居るというのだから、驚きでしかない。けれどそれも全てナミの自作自演と勘違いによって生まれたもので、真実は…とても残酷なものだった。そんなナミの真実を、姉のノジコが話そうとした時だった…。ルフィは、どうでもいいと言ってどこかへ行ってしまう。とても、彼らしい結果だ。

「アンタ、なんでいんのよ…」
「俺も、今すごくびっくりしてる」

ルフィ達が無事にゾロとウソップに出会うことが出来たその時、俺は何故かその場に居なかった。ちょっと心配してるだろうか、早く戻った方がいいな…とか思うのだが、どうにもこうにも…迷ってしまったのだからどうしようもない。そしてそのまま迷い続けてたどり着いたその先が、まさかのナミの家だった。

「アイツらに、出てけって言って」
「……」
「アタシの計画を、潰さないで」
「……」
「お願いだから」

部屋は荒れていた。きっとナミがついさっき荒らしたのだろう。彼女は今、ここでしか足掻くことが出来ない。目も合わそうとしないナミに、俺はただ彼女のオレンジ色の髪を見るしかなかった。ナミがどんな過去を背負っているのか、俺はこの時ノジコから聞いていなかったから分からない。けれども、ナミが苦しんでいるということだけは…分かる。

「ルフィは、関係無いって言うと思うよ」
「……」
「どうでもいいって」
「……ふん、所詮」
「理由なんてどうでもいい、ただナミが一言言えば」
「ふざけんな！なんでアタシがアンタ達なんかに…！！」
「それは、ナミが決めて…」

俺には決められないし、きっと俺は…何も出来ないだろうから。それでも何か俺に出来ることがあるなら、俺はきっと死んでも守りたいと思うよ。

「ナミは、強くて…弱いんだよ」