支えられ、支え合う (ページ10)

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片割れには敵わないページ10

辰哉side

亮平｢ｹﾎｹﾎｯ...たつにっ...おれだいじょぶっ...ｹﾎｹﾎｹﾎｯ！｣

辰哉｢それのどこが大丈夫なの？｣

朝、いつもだったら俺の声で部屋から出てくる亮平が出て来ないと思ったら真っ赤な顔してベットから出られそうもなかったから学校に連絡を入れて休ませる事にした
偶然仕事が休みだった俺が看病してるんだけど、どうしても学校に行きたかったらしくてずっとこう言ってる

辰哉｢ねぇ、亮平、勉強頑張ることも大事かもしれないけど、1番大事なのは自分の身体だよ？｣

亮平｢わかってるっ...ｹﾎｯ｣

さっきからずっと咳してるんだよね
熱が出ると発作が出やすくなるから心配だけど、一応近くには聴診器も体温計とセットで置いてるし病院に行かなくていいようにはしたいよね

亮平｢たつにっ...ｹﾎｹﾎｯ｣

辰哉｢んー？どしたー？｣

亮平｢部屋から出ないのっ？｣

ん？
亮平くん、今、熱あるんだよね？
熱で可笑しくなっちゃったかな？

辰哉｢うん。今日は亮平の近くにずっといるよ｣

亮平｢......べんきょうっ、したらっ？｣

え、亮平って熱あってもこんなに毒舌なの？
いや、なんか熱ある方がブラックな部分増えてる気がするんだけど？

辰哉｢じゃあ、わかった！亮平が寝たら勉強する！｣

亮平｢んっ...ｹﾎｹﾎｯ｣

そう言うとゆっくり目を閉じた亮平
ちょっとしたら寝息が聞こえてきたから今のうちに呼吸音を聴いておく
まだ喘鳴も全然聴こえないし大丈夫かな？
俺が聴診器を置くと亮平の口から大兄って聞こえた
悪かったな。大兄じゃなくて
そんな事を思いながら携帯を開く
俺より呼吸器内科の涼太の方が喘息の事は詳しいからメールで亮平の状態を送って吸引をいつした方がいいかとか喘息の細かい事を聞いておく
その答えは思ってたより早く返ってきて、その答えの後に翔太もお願いって文が送られてきた
翔太？
あいつも無理したの？
でも帰ってきてないよ？
もしかして、病院で発作起こした？
涼太の文に混乱してたら携帯が鳴った