100万回の愛してる、【佐野真一郎】

切愛.14 ページ14

真一郎「…っ！？ぶ、、すっ！まっちょ…！」
貴「…えっ？」

ブスなマッチョ…？
いや、違うことは分かってるけど…

顔を真っ赤にしている真一郎くん
…なんで？

走ったからかな…？
貴「…傘買って帰ろっか」

それなら店内で冷房にあたった方がいいかと思い
そう提案すると余計に焦りだしてしまった

真一郎「あっ！これ！これ着て！風邪ひくかもしんねぇし！うん！なっ！」

貴「え、あ、、うん…？ありがとう…」
勢いよくパーカーを脱ぐと私の肩にかけた

あまりの勢いに押されてしまった…
貸してくれたパーカーは

外側は雨に濡れていたけど
内側は全然平気で暖かかった

真一郎「ウワ…俺の服着たAちゃんバカ可愛い…」
天を仰ぎ呟く彼

思わず苦笑してしまう
真一郎「なぁ、やっぱ俺と付き合わねぇ？」

貴「ふふ、ごめんなさい」
真一郎「だよなぁ」

3度目の告白に笑ってしまう
失礼かと思ったけど真一郎くんは気にしてない様子で

私と同じように笑った
同じ人に3回も告白されるのは初めてだ…

勿論、真一郎くんはいい人だと思うけど
好きという感情は今のところない

真一郎「ヨシ！傘買うか！」
今までの事を忘れたみたいに言うと

一緒に店に入って傘を2本買った
真一郎「家まで送ってかなくて平気か？」

貴「大丈夫だよ。お使い途中でしょ？」
そう言って笑えば真一郎くんも笑ってくれる

真一郎「じゃあ気をつけろよ」
貴「うん、パーカーはまたお店まで持っていくね」

真一郎「わざわざゴメンな」
挨拶を交わして真一郎くんと別れる

…好かれてるのは嬉しいけど
いい返事が出来なくて申し訳ないな…

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