“光”＿＿9色の雪だるまの短編集 Third (ページ5)

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dt side

「もうめめ行ったの？まだ9時なってないよ」

「相変わらず早いねぇ、今日お昼からのだけだよね？」

目黒が急に早く行ったりするようになってから2ヶ月

いつ聞いても「ドラマのことでスタッフさんとお話があって」「ダンスの自主練で」「今日呼ばれてるんです」って何かと理由があった

けどさ、冷静に考えてそんな毎日行くか…？

目黒のプロ意識が高いのは周知の事実だし、それを否定するつもりはないけど、、

「明日ラヴィットあるっしょ？
この調子だと明日も朝早そうだし、それスノのことだったら局いるかもだし見てきてよ」

「うん、そうする」

何かあるのかもしれない

そんな嫌な予感が的中してしまうことなんて知らずに

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次の日

目黒はなぜか、俺より早く家を出ていた

正確には、俺が朝起きた5時半には既に家にいなかった

ソファーで寝落ちしてる訳でもないし、靴は8足しか出てない

ジム行くからって俺より若干早起きした照も、目黒は見てないって

…帰ってきてないのかな

今日久しぶりのオフなはずなんだけど、

もし局にいて、合ったときにお腹空いてたら渡せばいっか。

いなかったら俺が飲めばいいし。

ってことでゼリー飲料を俺分含めて2つカバンにいれてマネージャーさんが運転する車に乗り込んだ

生番組が無事終わって共演者の方とかディレクターさんとか、色々な人に挨拶回って楽屋に戻る途中、

見慣れた後ろ姿

身長が俺より高くて、役作りで襟足を伸ばしてて、ちょっとどころじゃないくらいうつむき加減で歩いてる、、

「めぐろー！」

「っﾋﾞｸｯ…、だてさん、」

「お疲れ。今日も打ち合わせ？」

「あ、いや、、…ま、そんなところです」

歯切れの悪い返事をする目黒

これは何かあるな、、

「すみません、ちょっと用事があって、
失礼します、」

「ちょ、目黒！」

俺が呼ぶ声は届かず、

目黒は逃げるように出口に向かって行った