転生した先で会おうね。【暗黒神エンマ】

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チャンス…か。
いったいどうやって死神にチャンスを与えてほしいと望んだのだろう。
「なあ」
「どうなされました？」
「Aはまた生き返るのか？」
「さあ…どうでしょう」
人間は妖怪になり、妖怪は生を受けて人間になる…とエンマ大王から聞いたことがある。
つまり、何回でも転生して人間に、または妖怪になるってこと。
「見に行きたいですか？」
「ああ」
深く頷く。
Aのためになるのなら、なんだってしてやる。
たとえ、我が身を滅ぼすことになっても。


地獄にも近かったその世界は、冥界(めいかい)。
どこまでも、地獄と言うにふさわしい景色が続く。
そして、死神についていった。
ある場所に着いた。
「蝋燭(ロウソク)…？」
「ええそうです。これは、人間があとどれぐらい生きられるのか、それぞれ表しています。そして、蝋が燃え尽きたら死んだということになります」
「なるほど…」
さまざまな長さの蝋がある。もうすぐで燃え尽きそうな蝋やまだまだ先がある蝋もあった。
「ん…？新しく火が…？」
出来立ての蝋にぽんと火がついた。
「ふむ…どうやら産まれたようですね」
「気になる…」
火がついたばかりのその蝋を見つめる。
すると___。
「！？」
見覚えのある姿が。
「これは…A！？」
自分の目を疑いそうになった。
これは、夢？夢なら良い。覚めないでほしい。
オレはすぐに時空を作って飛び込んだ。

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