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『友達に会いたいなぁ…』
さんかく公園のベンチで座って休んでいると、独り言のようにAは言った。
「なんだ、会えないのか?」
『いや、そういうわけじゃないんだよね。 忙しくなって来たから、なかなか会えないし…』
「そうか、それは残念だな」
【忙しくなって来たから】という言葉で、Aは中学生だったということを思い出す。
Aは美術部に所属しているが、友達が別の部活であり、土日もあることから会えないんだそうだ。平日も、帰る時間帯が合わないそうだ。
『中央シティに行こうかな』
さっきの悲しそうな声とは違って、勢いよくベンチから立ち上がる。
オレも立ち上がり、Aの手を優しく掴んだ。
手から伝わる体温が暖かい。それに対して、秋の風は少し冷たい。
これが冬になっていくんだろう。



さくら中央シティに行く前の交差点。
なかなか赤信号が変わらず、待っていた時だった。
「A〜!」
Aを呼ぶ、誰かの声がした。
『あ、友愛(ゆうあ)!』
Aが言い終わった頃に、赤信号が変わった。
変わったと同時に、Aは信号の先で待つ友達に走って行く。
オレも行こうとしたその時____。


トラックが何かに取り憑かれたようにものすごい速さで走って来た。


全ては一瞬だった。


どすん。


大きな機械の音と姿が通り過ぎていった。
オレの視界は、無機質(むきしつ)な鉄の塊しか映さなかった。
それと同時にAの姿は見えなくなった。
オレは、何もできなかった。
トラックが通り過ぎていった。()き逃げだ。
そう思うよりも、もっと別のことがあった。

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卯月@時空神マジ尊い(プロフ) - ルナさん» 若干カゲロウデイズよりですね…。 (2018年11月18日 9時) (レス) id: b6dcafd39c (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - これってカゲロウデイズですか? (2018年11月18日 9時) (レス) id: b2df93e4b2 (このIDを非表示/違反報告)
みおな - 頑張って( ^▽^)/ きら妹です (2018年10月14日 21時) (レス) id: 7693a38d7e (このIDを非表示/違反報告)
卯月@時空神マジ尊い(プロフ) - きらさん» 新しいと言うより書き換えてしまいましたけどね…書き換えてすみませんっ!!でも頑張らせていただきます! (2018年10月14日 17時) (レス) id: b6dcafd39c (このIDを非表示/違反報告)
きら - 新しい小説キターーーーーーーーーーーーー頑張って下さい (2018年10月14日 17時) (レス) id: 7693a38d7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月@時空神マジ尊い | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月19日 20時

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