第十一話 ページ12
保健室に着くまでの廊下で、授業を終えたAは殺せんせーと鉢合わせになった
昨日の一件以来話していないので少し気まずい雰囲気が流れる
殺「･･･おはようございます。今日も遅刻でしたね」
『何考えてるかなんか丸分かりだなぁ』
言葉を搾り出す前にまさに百面相、顔の色を次々と変えた殺せんせーにｸｽﾘとAは笑う
『まぁ、感情を表に出すのが苦手な君にはそのくらいのほうがちょうど良かったのかもね。時間あるならちょっと話さないか？』
殺「ええ、いいですよ」
二人で保健室に入ると昨日の今日でいつの間に取り付けたのか、マグカップを二つ手に取り手早くコーヒーを入れる
『砂糖は？』
殺「6本で」
『その格好になっても糖尿病一歩手前の甘党は治らないのか･･･』
殺「ﾇﾙﾌﾌﾌ、このくらい普通ですよ」
呆れつつもスティックシュガー6本をいい香りのするカップの中に投入する
溶け切らずにカップの底で山盛りになった砂糖は見た目だけでも胸焼けをしそうだ
『さて、話したいことはいっぱいあるけど何から話せばいい？』
殺「そうですね･･･では、あなたがここに来るに至った経緯を教えてくれませんか？」
『うーんと、君と会ったのはあの大惨事の時が最後だよね。そこからは顔なじみの医師のところでお世話になって、腹の風穴を塞ぐために薬の実験台になってしばらくして完全回復。その頃に政府に直談判しに行ってここに来たってわけ。』
殺「なるほど、わかりません。薬の実験台ってなんですか!?」
『腹に空いた穴を数日で回復させる薬なんて聞いたことないでしょ、まぁ回復力を研究している医師なんだけど、マウス実験だけじゃ国から承認されないし、かと言ってこんな大怪我してる人なんて日本じゃまず見受けられないよね。』
殺「だから死にかけていたにもかかわらずその正体不明の薬を使って回復、その医師は無事承認を得るのに一歩前進で一石二鳥･･･」
『そ！』
ｽﾊﾟｺｰﾝ!!
殺せんせーはズバリそのとおりと人差し指を立てたAの頭をその場にあった本で殴った
『え？なんでなぐられた？』
殺「そんな危険なことをして!もし何かあったらどうしたんですか!!!」
『もしかして心配･･･してくれたの？』
殺「当たり前です！貴方は私のたったひとりの親友なんですよ！？」
『あー････ごめん、泣きそう』
殺「にゅや！？そこは反省するところです！」
全く変わらない親友を目の前に､Aは目頭を抑えるのだった
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木賊 - 保険医とか俺得,,,更新頑張ってください (2017年12月5日 18時) (
レス) id: 3d83174dd8 (このIDを非表示/違反報告)
亜輝(プロフ) - アニメラブさん» ありがとうございます、早くもネタ切れで申し訳ないです･･･時々見に来てやってくださいませ (2017年3月24日 22時) (レス) id: 898ffc2baa (このIDを非表示/違反報告)
アニメラブ(プロフ) - えーーー！こんなに面白いのに、更新してよ〜作者殿>< (2017年3月23日 20時) (レス) id: 9491c8ca0e (このIDを非表示/違反報告)
亜輝(プロフ) - 樹さん» コメント返信が遅れてしまい申し訳ありませんm(_ _)mできる限り頑張ります！ (2017年3月11日 23時) (レス) id: 898ffc2baa (このIDを非表示/違反報告)
樹 - めっちゃ面白かったです!!!!!!頑張ってください!!!!!! (2017年1月29日 16時) (レス) id: 41f3d259b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜輝 | 作成日時：2016年11月13日 12時
