일상3

🐿️side ページ49

Aは甘いものに目がない。



誕生日にケーキをもらうけど

体重管理のこともあるから

放送用にひと口ふた口食べる。



アイドルなんてそれが普通なのに


Aは前回の誕生日ライブで

放送の間、話しながら食べ続け

ワンホール平らげてしまった。




近くにいたスタッフ達が

「そんなに食べないで」って注意をしたけど




「え、なに？聞こえなかった」




って言って聞く耳持たなかった生意気なA。





だから今年は小さなケーキにしようか？


でもそれだと不公平だ！ってステイが怒りそうだし…


なんてスタッフが頭を悩ませていた。





12月の終わりは忙しいっていうのに


Aの誕生日の準備もしなくちゃいけなくて


スタッフは大変だなあ、と思っていたけど




Aは12月に入ってから少しずつ体調を崩して


薬を飲んだり点滴を受けながら仕事をしていたけど


ついに限界がきてしまって高熱をだした。







「誕生日ケーキ…」



HN「食べられるわけないだろ」



「誕生日じゃなくていいからケーキ…」



HN「高熱だしてるやつはケーキ食えないの」



「ジソンいじわる…」






いつも元気なぶん


こうして弱ってる姿を見るとすごく可哀想に見える。



年末にむけてハードスケジュールで

Aは体調が悪いのに「大丈夫」って言って

誤魔化してたから、結局寝込むことになったんだ。




解熱剤を飲んでいるのに


なにがケーキだ、って思うけど


Aは誕生日ケーキを楽しみにしてたみたい。







HN「体調が治ったら買ってあげるから
今は我慢して寝てなきゃ」



「ほんと？」







思い返してみると、Aは誕生日に


いつも「何もいらない」って言ってた。



俺に何かを欲しいって言ったの

初めてなんじゃないか？






HN「食べきれないくらい
でっかいケーキ買ってやるよ」



「やったぁ…チョコケーキね」



HN「わかった、チョコね。
辛いんだろ？もう寝てろ」



「ん、ケーキ買うの、約束ね」



HN「わかったってば」





真っ白な顔をして、話すのもやっとなくせに。



仕事に行かなきゃいけなくて

Aの寝顔を見てから立ち上がる。



部屋を出ようとしたら、後ろから


「ちょこけーき…」


ってうわ言が聞こえた。



どんだけケーキ食べたいんだよお前は。





______
ネタなくて更新してなかった笑
ラスト1ページですぅ

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