일상3

🐿️side ページ16

家に帰るとAが料理をしてて


何故かハートの形のサングラスをつけながら


リズムよく野菜を切ってた。




「やぁ。おかえり。
夕飯はまだかい？」



HN「まだ食べてないけど…
なにそのサングラス」



「君への愛を料理に込めているのさ」



HN「ぷっ。何言ってんの？」



「って言うのは冗談で
玉ねぎが目に染みるのさ」







トントンと綺麗にみじん切りしてくAは


いつ主夫になっても良さそうだ。




アホだけど


Aは意外とハイスペックだよな。






「先にシャワーしてきたら？
その間にご飯できるから」



HN「うん」






こういう会話が自然に日常に馴染みすぎて


言われた瞬間は何も思わなかったりするのに




シャワーの蛇口を捻って

熱めのお湯を頭からかぶると




今頃、Aは俺の分も料理してくれてるんだ


なんかそれってスゴいよな。



なんてボーッと考える。




なんでAは俺にそこまで良くしてくれるんだろう？

と思うけど



アイツは根本が優しくて


チャニヒョンとはまた別の

自己犠牲みたいなものがあるのかもしれない。








「お腹すいた？」







シャワーから上がって席に座ると


Aが優しい口調で俺の前に皿を出す。






HN「Aは何で女じゃないんだろ」






深く考えずにした発言だった。



単純にAが女なら俺と結婚できたのにな


なんて思っただけ。






「なに。男じゃダメなの？」





俺を真っ直ぐ見るAの目と


少し笑う顔がやけに綺麗で魅力的だ。





もう男でもいいや、、、






HN「ん？なにがいいんだ？」



「お前が聞いたんだろ。
早く食って早く寝ろ。
何時だと思ってんだ不良が」






あ、やっぱ男だ。うん。



こんなヤンキーみたいな女の子絶対やだ。






「チンタラ食ってんじゃねぇ」



HN「スンマセンッ」






Aは男だから一緒に居られるんだ。



とはいえAは優しいから


水も持ってきてくれるし


皿洗いまで全部してくれちゃう。






「ねぇ」



HN「ん？」



「美味しかった？」



HN「うん。美味しかったよ。
ご馳走さま」



「んー。よかった」






こういう所がいちいち可愛いよな。




もしAと結婚したら


尻に敷かれて世話されて頭上がらないだろう…


ってそれは今もそうか。

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