Mirror. (ページ8)

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ホソクの過去2 ページ8

次の日のダンススクールで

Aは片方の頬を赤くして

親に引きずられるようにやって来た。

『裸足でいいからやりなさい！
誰の息子だと思っているんだ！！』

投げ込まれるように教室に

入ったというより、入れられた彼。

皆んなすでにダンス用の内履きシューズに履き替えている中

彼だけ靴下を脱いで裸足になりはじめた。

昨日シューズを捨てたから

きっとご両親に怒られてしまったんだろう。

hs「ねぇ、」

俺が彼に話しかけたら

周りはギョッとしてる。

『ホソガやめなよ』

『そうだよ。ほっときなって。
オーナーの息子だよ？』

周りの友達はそう言って俺を引き留めたけど

裸足で冷たいフローリングに立つ

彼の足の爪は寒くて紫色になってる。

だから友達の言う事を聞かずに

カバンから昨日のシューズを出して

彼に手渡した。

hs「ん。」

「これ…」

hs「昨日、外に“落ちてたよ”」

捨てたのを知っているのに

これ以上彼が不利な立場になるのは

見ていられなかった。

だから嘘をついた。

「……ごめん」

ありがとうと言われると思っていたのに

彼、Aは謝罪の言葉を

消えそうな声で絞り出した。