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前編 知らない子1 ページ1
ソクジンside
深夜の練習室で
明かりがついてるのはここだけだろう。
会社の人は帰ったけど
どうしてもダンスを練習しなくちゃいけなくて
窓の外の家々すら
ひとつ
またひとつと消えていく明かりの中
俺だけ居残りしていた。
jn「はぁっ、はぁっ、」
何度も何度も間違えてはやり直し。
ぐらつく体感が悪いのか
それとも俺のダンスセンスがないだけか。
月末の評価までに仕上げなくちゃ
デビューを目指す練習生の中で
いくら顔が良くても
生き残る事はできないかもしれない。
キュッ、と床とシューズが擦れる音にすら
焦りと苛立ちを感じる。
jn「何が違うんだろう？」
下を向いて頭をかきながら
ついポロっと出た独り言。
そのはずだったのに。
「ねぇ。
さっきからずっと同じとこ間違えてるよ？」
パッと顔を上げると鏡越しに
俺の後ろに知らない人が立っていた。
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作者名：ぽん
| 作成日時：2022年12月4日 19時
