俺らの新人マネージャー! (ページ10)

今日:21 hit、昨日:131 hit、合計:153,065 hit

ただの不注意ページ10

CB

Aさんは今までどうやって生きてきたのか

正直よく分からない人。

あまりにドジすぎて心配になるレベル。

「あ！間違えちゃった！」

久しぶりに昔よく行ってた食堂で

ご飯を食べようかと思って

店をのぞいたらAさんがいた。

会計をしながら叫んでるのが聞こえる。

CB「どうしたんですか？」

「あ、チャンビンさん…
僕またバカなことをしました…」

指差したのは

レジの横に設置された透明のチャリティボックス。

“ 地球環境の改善に役立てます ”

と書かれたその箱に

決済しようとしたキャッシュカードを入れたらしい。

CB「全財産を地球環境に役立てるつもりですか？」

「あああ〜やっちゃった！
僕この失敗3回目だ…」

CB「3回目？
はぁ…。このカードで支払いお願いします」

「え？」

会計が進まなくてレジの人も困ってたみたいだったから

俺が自分のカードで支払って

結局Aさんのカードは

ボックスを開けて出してもらった。

「だめですチャンビンさんっ！」

CB「いいですって」

そしたら

たかが昼食代を奢っただけで

お金を返すと言ってきた。

いや、そんな高額なわけじゃないし

別にいいって言ってるのに。

「じゃあ今度は僕がチャンビンさんに
ご飯をご馳走します！」

CB「ん〜、そこまで言うなら…」

「お肉がいいかなぁ〜
チャンビンさんお肉すきですか？」

CB「まぁ、肉は好きです」

「ふふ、いっぱい食べていいですからね！
僕本当に奢りますから！」

自分が奢るのに

何でそんな楽しそうに笑うのか

あんまり理解できないけど

Aさんはニコニコ笑って

俺ばかり見て歩くから

たまたま設置されていた

【本日通行止め】の看板に足のスネをぶつけた。

「いっ……！！」

CB「あー…
Aさん大丈夫です？」

「はぁ…。
僕に呆れてますよね…？」

CB「正直…はい、まぁ、
呆れてますね」

「はは、…チャンビンさんに
僕カッコ悪いところしか見せてないですね」

自虐的に笑うAさんに

確かに呆れたは呆れたけど

俺を見ながら笑って歩いたAさんに

少しの間見惚れてて

看板があるのを注意出来なかったのは

俺も悪かったと思う。