かわいそうかわいい ページ8
SM
「わ、わ、わ、」
Aさんは人知れず事故ってる。
今だってほら、
たまたま座った椅子の脚が壊れた。
「いてて…」
こう言っちゃ悪いけど
俺はそんなAさんを見るのが好き。
なんか可愛いじゃん?
LK「悪趣味」
SM「んえ?なに?」
LK「見てたなら助けてやれよ」
SM「Aさんは
事故って焦って悲しむまでがワンセットだから」
LK「うわ、本当に悪趣味だお前」
尻もちをついて痛めたお尻をさすりながら
Aさんは壊れた椅子を睨んで
深いため息をついてる。
あの顔は初めて見るなあ。
ちょっとイラついてる?
SM「かわい、」
可哀想で可愛いって
俺も変だと思うけど、本当にそうなんだもん。
FL「椅子が壊れたんですか?」
「あ、はは、
座ったら壊れちゃいました」
FL「怪我は?大丈夫ですか?」
「ああもう、全然!
どこも痛くないし大丈夫ですっ!」
FL「それなら良かった」
「心配していただいて
ありがとうございます!
本当に優しいですねフィリックスさん」
FL「いやぁ、ははっ」
どこも痛くない?
さっきお尻痛がってたじゃん。
嘘つき。
SM「……?」
Aさんがヨンボクに嘘をついたから
こんなにモヤモヤするのかな。
何事もなかったみたいに
スケジュールを調整する電話をしたり
注文したメンバーの食事を取りに行ったり
せっせとマネージャー業務をするから
ちょっと心配になってきた。
SM「Aさん」
「はい?」
SM「お尻、痛かったでしょ。
さっき転んだの」
「え、」
カァァァッて赤くなって
合っていた目線をそらされた。
え、なになに
そんな顔するのズルいって。
「み、見てたんですか…」
SM「はい。全部見てました。
痛がってたのにヨンボクに痛くないって言ってたから
ちょっと心配になって」
「え?」
SM「ん?」
「ああいえ。僕には日常茶飯事なので
心配しないでください〜」
SM「いやだから、そうじゃなくて。
日常茶飯事だとしても痛い事には変わりないでしょ?
実際ここ痛がって、」
「いっ!?」
話の流れで腰のあたりに触れたら
やっぱりすごく痛がってるし
全然大丈夫じゃなさそうだけど。
てか、
「す、すみません…!
おっきい声でちゃった、」
そういうのが俺の性癖に刺さるんだって。
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作者名:ぽん | 作成日時:2023年11月3日 9時