【雪男】国王の裏側【赤】４！

【skdt】超短編No.2【嫉妬】 ページ36

.






月明かりに照らされた、涼太の顔。


儚くて、消えてしまいそうで、怖くなって。


そっと頬に手を伸ばせばすり寄ってきて


『なーに、だいすけ』って


事後独特の、甘く掠れた声で俺の名前を呼ぶ。


嫉妬心を抑えられなくて、本能のまま欲をぶつけた今夜。


身体中の赤い華、噛みついた跡。


強く握りすぎたせいで手首は赤い


涼太は何も言わずに俺を受け入れて


今も、俺の抱きしめたいって願いに応えてくれてる。


我儘な恋人だと思う。


甘やかされてるなって。


本当は、俺が涼太を甘やかしてあげないといけないのに。


涼太が優しく笑いかけてくる、


涼太が我儘を許してくれる、


そのたびに、心が罪悪感で苛まれていくのが分かる。


あーあ、約束したのにな。


きっと明日は、最年長とリーダーに怒られちゃうんだろうな


相棒にも小言を言われて、涼太の幼馴染みには視線で訴えかけられる。


年下組には、相手してもらえないかも。


でも、まあ。


涼太がいるから


俺がふっかと照に怒られて落ち込んだら、『大変だねぇ』って微笑んでくれる。


阿部ちゃんを上手く宥めてくれるだろうし、翔太の機嫌をとってくれる。


年下組には、『おいで』って声をかけて


自然な流れで輪に入れてくれるんだろうな。






いつの間にか眠ってしまったらしい


寝顔はあどけなくて、頬が緩むのを感じる。


こんなに可愛い涼太も


少し甘い涼太も


ご機嫌とりが上手な涼太も


後輩に優しい涼太も。


全部、どんな涼太だって俺だけのものなんだから。


数時間前まで、何を焦ってたんだ(笑)






今、この時間が


ずーっと続けば良いのに。


涼太もそう思うでしょ？


叶いもしない願いが、夜空に溶けていくのを感じながら


微睡みの中に落ちていった。



















.


dtさんのことになると嫉妬しまくるskさんと

そんなskさんごと愛しているdtさん













リクエスト一時再開の前に頂いていたリクエスト３つを

今日中に書き上げられそうにないので

超短編シリーズ【skdt】を上げさせて頂きます。

暫く更新出来ないお詫びと言ってはなんですが

いくつか超短編シリーズのお話を書いていきますので

よろしくお願いします。

【sndt】超短編No.3【匂わせ】→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す