Snow Drop (ページ13)

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その日の仕事終わり

「ジムで汗流してこー」

って隆二と二人でワッショイワッショイスピナー漕いでて

『今日のあれは笑ったな(笑)』

『あれって？』

えぇーっ？
お前あれで笑わねぇのー？

『エリーの眉毛繋げてさ、岩ちゃんの頬っぺたりんごにしてたじゃん(笑)』

『あー、あれね(笑)アイツ、ちっちゃい頃からあんな感じ(笑)』

あぁ、そっか
隆二はAちゃんのちっちゃい頃知ってんのか。

『ちっちゃい頃のAちゃんって…どんな感じだった？』

え？

返事ねぇなって隣見たら、本職さんと間違えそうな隆二の真顔

『気になんの？』

『え？(笑)そういうんじゃなくて…
可愛いかっただろうなって…深い意味はない』

俺がそう言うと安心したように笑って教えてくれた。

『アイツ、三姉妹の末っ子でさ、アイツの一番上の姉ちゃんと俺が付き合ってたわけよ。
だから、アイツが小学生の頃から知ってる。
赤いランドセル背負って、隆くーんって走ってくんだよ。可愛いかったなぁ』

へぇー。

『俺もアイツの姉貴も荒ぶってたけど、アイツは地味っ子だったよね。
真面目に生きる！が口癖で(笑)
ヤンチャしてるやつなんて嫌われんだろうなって思ってたけどさ、アイツ道で会ったら小さい頃と同じように、隆くんって声かけてくれんだ。友達と一緒にいてもね。嫌じゃないの？って聞いたら、隆くんは隆くんじゃん。私、隆くんがいい人だって知ってるもんって』

いい子だわー

『アイツが高校入る頃に俺らのデビューが決まって…千里とは別れたからそれっきりになってたんだけどね。』

隆二はスピナーを漕ぐ足を止めて俺をじっと見た

『アイツ、いい子だから…
だから、興味本位とかで近付くヤツは許さねぇ』

え？
俺に言ってんの？

『だからそんなじゃねぇって』