▼28 母性本能 ページ28
みんながご飯を食べ終わってFBと私のお酒は進み、飲めないあろまとえおえお、喋るのに飽きたのかきっくんまでもがスマホをいじりだした。
私はゲームについて熱く語るFBの話を聞いていた。
「お、見て見て！流星群だって！」
きっくんのその言葉に「え！いつ？！」と大きな声が出る。
隣に座るきっくんの差し出すスマホを覗くと来週ふたご座流星群が見えるらしい。
「流星群、東京じゃ見えないしいつも気づくのその日とかで見に行けないんだよねぇ」
「そうなんだよなぁ、夜遅いから車とかないと行けないしなぁ」
「きっくんとAロマンチストだなー！」
ガハハと笑う上機嫌なFBにきっくんと二人でブーイングを入れる。
FBに向かってきっくんがおしぼりを投げたのになぜがFBは私に向かって仕返しをしてくる。
「なんで私なのよ！」
「ガハハ！」
「あれ、Aの髪なんかいい匂い。俺この匂い好き」
「え？あー、昨日シャンプー変えたからかな？」
自分の髪の毛を掬い鼻に持って行って匂いをかぐと反対側の髪をきっくんが掬い鼻に持って行く。
「うん、好きぃ」
にへーって笑うきっくんに母性本能がなんかこう、グワッと湧いてきて自然と頭を撫でていた。
またにへーって笑うきっくん。
きっくんの頭を撫でるのとは反対の手を掴まれて驚いて顔を向けると少しムッとしたあろまが立ち上がって
「帰るぞ」
と私の腕を引いた。
その反動で私も立ち上がりあろまに連れられるままお店を出た。
「…あろま？」
無言で歩くあろまに声をかけると、チラッとこちらを見て歩く速度を緩めた。
「流星群見に行こうか」
「へ？」
まさかの言葉に変な声が出る。
掴まれてた腕はゆるゆると下に降りて手を繋ぐ形になった。
それだけなのに無駄にドキドキする心臓はなんなんだ。
「星が見える宿泊施設、ギリ空いてたから予約した」
繋がれた手と話に追いつけない脳みそのせいで何も返事ができずにいると「やだ？」ってこてんと首を倒すあろま。
「やじゃない…」
「流星群見たい」って言うと「じゃあ行こ」と優しく笑って手をにぎにぎする。
なにそれ……なにそれなにそれ。
(可愛いかよ…)
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有馬(プロフ) - 007さん» ありがとうございます！ついに最終章です！楽しんでいただけるように頑張りますのでお待ちくださいませ！ (2018年12月15日 9時) (
レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - 2章完結おめです！ついに最終章ですか…楽しみです！ (2018年12月15日 0時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有馬 | 作成日時：2018年11月9日 10時
