頼りかた【3】 (ページ3)

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少しだけ歩くと

道枝「Aちゃん？」

「みっちー...」

道枝「どうした？」

いつもはタクシーやねんけど

なかなか今日は時間が合わへんくてバス

そろそろバス停やのに

止まったAちゃん

「頭くるくるする...」

道枝「メガネはずそ」

最近、こういうことが増えてきた

慣れてるから対応できるけど

新しい症状とかが出てきたらいややな

「なんも見えんくなる」

道枝「支える」

やっぱりバスの中でもしんどそうで

なんとか病院につくと

「今日からまた寂しなるな〜」って

さっきのことなんか嘘みたいに

元気そうに言ってた

道枝「じゃあ」

「ありがとうね」

しばらくしてAちゃんの検査のタイミングと共に

俺は帰ることにした

今では少し明るく病院に行くけど

前に1回だけ"薬入れたくない"って

言ってたことがある

その日はちょうど俺と長尾と流星くんだけやった日

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流星「Aちゃん？大丈夫？」

「...寒い」

流星「熱あるんちゃう？」

道枝「測ります？」

流星「ありがとう」

体温計を持っていって流星くんが測っても

熱はなかった

しばらくAちゃんの様子を見ながら

少し会話をしてたら突然

「...んっ」

Aちゃんからは涙が出てた

道枝「Aちゃん」

流星「大丈夫やから」

流星くんが一生懸命抱きついて撫でてるけど

「できん...っ」

涙は止まらなかった

長尾「布団もってこようか、」

流星「ずっとおるからね」

長尾「よし、Aちゃんあったかいで〜」

数分横になったけど体調が悪化しそうやからって

また起き上がって

無言な時間が続いたとき

突然Aちゃんが

「薬入れたくない」

初めて聞いた

前までどんなに辛くても

"治して皆とステージに立つんや"って

ずっと頑張ってきてた

長尾「Aちゃん」