頼りかた【2】 (ページ10)

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流星「Aちゃんさ、頭痛もちなん？」

目を合わせんまま流星のほうから話を切り出してきた

桜「うん、そうやで」

流星「なんで言ってくれんかったん？」

桜「ん〜、なんかタイミングがわからんくて」

桜「そしたら言わんでも生きてけそうやなって思って」

流星「辛くなかったん？言わんくて」

桜「今日は大丈夫？って心配されるのが怖かったから」

桜「言えんかった」

桜「ごめんね？」

流星「気づかなくてごめんなさい」

桜「なに流星が謝っとんねん」

桜「言わんかった私がいけないのに」

桜「やからさ、流星にも言いたないことがあるんやろ？」

流星「…」

この前から気づいてた

どこか寂しそうでいつもと違う流星

流星「言いたくないこと…」

桜「そう、なんか言いづらいことあるんちゃう？」

目線は下に向いたままで少し時間を空けて流星が

流星「あのさ…」

って、私はずっと流星を見つめたまま

話してくれるのを待つ

流星「自信なくなってきた…」

詳しく聞くと歌うことが怖くなったんやって

やっぱり有名になればアンチというものはつきもので

流星はそれを見ちゃったらしくて

流星「ダンスとかだけじゃダメなんよ」

流星がダンスが得意で好きで

ずっとやってたのも知ってるし

歌だって沢山練習してきた

だから

桜「ここまで練習したんやから大丈夫」

桜「今は少し迷ってるだけやって」

昔よく大吾くんと流星と歌いに行ったな〜

桜「流星が沢山練習したり、頑張ったりしてるのはファンのみんなもわかってくれてると思うし」

桜「私達がよーわかってんで」

桜「やから流星は自分を信じてな？」

流星「…うん！」

やっと目を合わせてくれたと思ったら

桜「も〜可愛い弟が泣いてんやけど笑」

流星「Aちゃん好き〜」

桜「ありがとう」

それからご飯を食べ

これからについて話したり

くだらない話をしたり

良い時間帯に

桜「気をつけて帰るんやで？ほんまに」

流星「はいっ」

桜「流星」

なんでかわからんけど流星を抱きしめた

桜「頑張ろうね」

流星「うん！」

それに応えるように流星も抱きついてくれた

次の日

大吾くんが

「流星になんか言ったん？めちゃめちゃテンション高いんやけど」

と送られて来たんやけど「いいことあったんやない？」

とだけ返しといた