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「結局、すぐに山を降りてさ……それから、近くの公園で、月崎が作ってきたというお弁当を頂いた。
やけにおいしくてびっくりしたんだが、聞いてみれば、お祖母ちゃんに手伝ってもらったんだってさ。というか、むしろ逆で、お祖母ちゃんが作っているのを、月崎が手伝ったみたいだね。
『お前は何をしたんだ？』と訊いてみれば、『包丁を準備した』とか『お湯を沸かした』とか『鍋が吹き零れないように見ていた。まあ吹き零れてしまったが』とか、そんな感じでさ。
まあ、あそこまで運動能力が高くて、その上料理も得意ってんじゃ、ちょっと欲張り過ぎだよね」
「それはそうかもしれないね。でも、本当に惜しいよね、月崎くん。腕の怪我さえなければ、今頃は大会の真っ最中なのに」
「…………」
おっと。
そのあたりのことは、伏せてるんだっけ。
危うく、口が滑るところだった。
月崎志麻引退の真相を知っているのは、直江津高校内においては、私と相川だけだ。それ以上増えることはないし、それでいいと思う。
笑えるのは、お弁当を食べたら、本当に月崎の気分が復調したことだった。あのスポーツ少年、エネルギーの吸収効率が尋常でなくいいらしい。
「まあ……大変だったね、Aちゃん」
「ああ。蛇をあんな風に殺すなんて、どっか儀式めいててさ、考えさせられたよ。ぞっとするっていうか、ぞっとしないっていうか。
場所が神社跡っていうのも、なんかね。あ、ひょっとして天宮、あそこに神社があったの、知ってた？」
「うん」
あっさり頷く。
当然のように。
「北白蛇神社だよね」
「……蛇、か。てことは」
「そ、蛇神信仰って感じなのかな。俺もそこまで詳しいわけじゃないんだけれど。地元だからたまたま知ってるってだけで」
「そういうのは普通、地元だからこそ知らないことだと思うけどね……十分詳しいと思うし。
でも、そうか……蛇神信仰をしてた場所で、蛇殺しか……やっぱ、儀式めいてるな。一応、歌詞さんに報告しておいた方が……いいのかな」
怪異。
思い過ごしだといいけれど。
でも――椎名のこともある。
椎名爽。
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灰猫(プロフ) - realさん» 毎度コメントくださりありがとうございます！🙇♀️正直作者自身も過去に作った設定などを見返してはそこにそのキャラ置くんだ！？となっているので驚きながら書いていますw少しずつ更新していきますのでお待ち頂けると幸いです！ (2022年5月21日 11時) (
レス) id: e872c5e500 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - 元まーかー、りょくちゃのやつです()毎度コメント失礼します＼(_ _)今回の配役は驚きましたが最高です😊更新楽しみにしてます！ (2022年5月19日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2022年5月5日 5時
