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「しかし、誕生日といえば、阿良々木先輩。この前、相川先輩が重し蟹に取り憑かれとったっちゅう話を聞ぃたときは、俺は少しばかり暗示的やと思ったもんや」
「まあ、取り憑かれていたっていう言い方ちょっと違うかもしれないんだけど……うん？
暗示的？ 重し蟹のどこが暗示的なの？ 誕生日なんか関係ないでしょ」
「ほら、だって、相川先輩、てんびん座やろう？」
「え？」
十月十八日。
だよな。
「何言ってんの。十月十八日生まれはおとめ座でしょ」
「え？ いや……その、ちゃうと思うけど」
「あれ？ じゃあ、私の思い違いか？
十月十八日って聞いたとき、すぐに、ああじゃあこいつ、おとめ座なんだって思ったんだけど……」
こんな奴が乙女なんて柄じゃないよなあと思ったから、よく憶えている。
「まあ、私も星座の細かい日付まで、憶えているわけじゃ……いや、でも、てんびん座って、確か、十月三十日からじゃなかったけな」
「あ」
月崎が何かに気付いたようだった。
「……阿良々木先輩。ここで一つクイズや」
「なんだよ」
「十二月一日生まれの人間は、何座や？」
「はあ？」
なんだそれ。
クイズじゃないじゃん。
「それくらいわかるよ。へびつかい座でしょ？」
「ふはっ！」
月崎志麻が爆笑した。
「は……はははは、あはは！」
膝が震えるくらい、立ってくれないくらいにツボに嵌ったらしく、私の腕に、最早すがりついてくるかのような有様だった。
身体を肘に押し当ててくる形から、完全に押し付けているが、そんな降ってわいたような幸せを享受するためには、月崎の不愉快な笑い声が非常に邪魔だった。
「な、何がおかしいんだ……私はそこまで取り返しのつかない失敗をしたのか」
「へ、へびつかい座……ふ、ふははは、きょうび、へびつかい座……あはは、じゅ、十三星座で、十三星座で考えとる……」
「………………」
ああ。
そういうことね。
そうか、わかった、十二星座では、十月十八日はてんびん座なんだな……。
「あー、わろぉたわろぉた五年分くらいわろぉた」
月崎はようやく、顔を起こした。涙目である。気持ちはわからないでもないが、いくらなんでも笑い過ぎだ。
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灰猫(プロフ) - realさん» 毎度コメントくださりありがとうございます！🙇♀️正直作者自身も過去に作った設定などを見返してはそこにそのキャラ置くんだ！？となっているので驚きながら書いていますw少しずつ更新していきますのでお待ち頂けると幸いです！ (2022年5月21日 11時) (
レス) id: e872c5e500 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - 元まーかー、りょくちゃのやつです()毎度コメント失礼します＼(_ _)今回の配役は驚きましたが最高です😊更新楽しみにしてます！ (2022年5月19日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2022年5月5日 5時
