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「らぎ子ちゃんが俺を苛める……ふふふ、だが苛められるのは嫌いやないで」
「くっ！ マゾ相手に罵倒は通じない！ ひょっとしてこいつは最強か！？」
楽しい会話だった。
ちょっと楽し過ぎるくらい。
何をしている最中なのか忘れそうだ。
「こういうこと言っちゃ不謹慎なんだろうけどさ……月崎。
さっきお前が言った台詞じゃないけれど、私、相川と付き合う前にお前と出会ってたら、案外お前と付き合っていたんじゃないかと思うよ……」
「うん。実は俺も、そう思っとった。
相川先輩に惹かれる前に阿良々木先輩と出会うとったら、とな。異性に対してこんな気持ちになることは、俺にしてはむっちゃ珍しい」
「はあ……」
まあ、相川がいなければ私は月崎と知り合うことはなかったし、それは月崎の方にしても同じなので、ありえない仮定なのだけれど。
「どや、阿良々木先輩。いっそのこと、あの邪魔な男を二人で殺して埋めてしまおうか」
「怖いこと言ってんじゃねえよ！」
これだけ言葉を交わしているのにお前のキャラがいつまでたってもつかみきれねえよ！ 計り知れねえ！ どれだけ深い奴なんだ、月崎志麻！
「相川はお前にとって尊敬している先輩なんだろうが……ったく、意外と腹黒い奴なんだな、お前は」
「あまり褒めるな。照れてまう」
「褒めてねえ」
「阿良々木先輩には何を言われても嬉しいのや」
「このマゾ男……」
「マゾ男。ええな。もっと言うてや」
「…………」
中学時代の相川を信奉していた彼が、現在の相川の本性に触れ、うまくやっていけるものなのかどうか私は密かに心配していたのだが、その特殊な感性がある限り、いらぬ心配は無用のようだった。
ともあれ、月崎志麻。
彼は、実は薔薇である。
ここまでのやり取りでわかる通り、先輩として慕っているだけではなく、相川真冬のことを、心の底から愛している。
言ってしまえば、そう、月崎と私とは恋敵の関係にあるのだった――それなのにこうして、私と腕を組んで歩いているというのだから、わからない。
まあ大方、先月末のことで、私に対して負い目があるというか、私に対して恩義を感じてしまっているというか、そんなところなんだろうけれど……。
後輩になつかれるのは、先輩としては気分悪くはないが、でも、それが誤解の産物だというのは、少し居心地が悪い。
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灰猫(プロフ) - realさん» 毎度コメントくださりありがとうございます！🙇♀️正直作者自身も過去に作った設定などを見返してはそこにそのキャラ置くんだ！？となっているので驚きながら書いていますw少しずつ更新していきますのでお待ち頂けると幸いです！ (2022年5月21日 11時) (
レス) id: e872c5e500 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - 元まーかー、りょくちゃのやつです()毎度コメント失礼します＼(_ _)今回の配役は驚きましたが最高です😊更新楽しみにしてます！ (2022年5月19日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2022年5月5日 5時
