8話 ページ9
廊下 昼休憩
〜
人混みが苦手だからって横着しなければよかった。
なぜって?たった今監督生に捕まったからだよ!!
こちらを鬼のような形相で睨み付け、舌打ちをしている。
なんなんだろうか…早く教室に戻りたいんだけどなあ。
『あの、何のご用件で?僕、早めに教室に戻りたいんですけど…』
ユウ「…うっさいなぁ、黙って!そもそも、何でアンタツイステの世界にいるの!?本編にアンタみたいなキャラいなかったじゃん!!アンタのステータス見たわ!女なんでしょ!?ツイステの世界に女は私以外いらないの!!さっさと 死 んで!!」
『は…?』
情報量が多くてよくわからないが、相手がキレていて今にも掴みかかってきそうなのはわかった。とりあえず魔法で拘束しようかと考えたが、それじゃつまらないと思い、拘束するのはやめておいた。その代わり、相手を煽ることにした。
『…よく、わからなかったな。もう一度、大きな声で言ってくれる?』
ユウ「こいつッ…!!どこまで私をイラつかせれば気が済むの!?」
煽って一層声がデカくなったなと思ったら急に殴りかかってきたのでひょいっとよける。
『ねぇ、僕、仮にも一国の未来を担う人物なんだよね』
ユウ「は?急に何言ってんの?」
『だから…僕は王女。親が王の座を退いたら次は僕がその国を治めるんだよね。』
ユウ「で?何が言いたいの?」
『まだわからない?…僕の身体に傷1つでもつければ君の立場は崩れるよって事。この僕に暴力行為なんて…捕まるよ?君。ま、そもそも立場なんて弱いからいいんだろうけど』
ユウ「…うるさいうるさいうるさい!!!」
『うわ、君の方がうるさいんじゃない?ふふ!』
ユウ「…もういい。全部エース達に言い付けるから」
『ふーん。どうでもいいけど、あまり人の悪口を広めるのはどうかと思うかな!』
ユウ「アンタ、本当にク ソ野郎。…今日はこれで勘弁しといてやるわ」
と、なんとも古臭い捨て台詞を吐いて監督生は去った。
『…なんだったんだ』
監督生はまるでここの世界がゲームであるような物言いをしていたな。厨二病ってやつなんだろうか。
この面白い出来事を誰かに話したいが、あまり噂になるのも面倒臭いのであまり人と話さない、あるいは口が固いやつに話そうかな。
…イデア先輩じゃん!イデア先輩確かゲーム好きらしいし…今度ゲームのお誘いしよ!
なんて呑気なことを考えながら更衣室へ走って向かった。
_________
115人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すた | 作成日時:2023年1月4日 0時