君の言うたっちゃんは俺じゃない (ページ5)

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深澤side

『『『『SnowManでした～！』』』』

撮影が終わった。

きっと富士急からAと息子は帰ったんだろうな。

8年振りに会えたと思えば子供が出来てて、阿部ちゃんとは会ってて……

もう情報過多すぎて頭が痛くなりそうだ。

『ふっか。いい？』

阿部ちゃんから声を掛けられる。

「うん。あ、みんなちょっとトイレ行くわ」

了解、などの声が聞こえる中阿部ちゃんと2人で抜けた。

移動が終わるまで、一言も話さなかった。

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『……で、どこから聞く？』

「いなくなった理由から。」

『最初から聞いちゃう？』

くす、と阿部ちゃんが笑う。

俺からしたら笑ってる場合じゃねぇよ、って思ったけど、黙って聞くことにする。

『……Aがふっかの前から消えたのは、まあ、察しの通り子供が出来たからだね。

Aは19歳で、まだまだこれからの時にね。

ふっかは20歳で、SnowManが結成された時くらいかな。』

そう、Aが消えたのは、俺が20歳のとき。

突然消えた時はご飯も食べれないし稽古も大してできなくてメンバーからめちゃくちゃ怒られた。

その時から阿部ちゃんは知ってたのか、俺の気持ちを知ってて、

『んで、祐……子供は今小2、8歳。

祐は誰かに似てるよね、』

そんなの、

「………俺に似てる」

『うん。間違ってない、祐はふっかの子供。

ふっかと、Aの一人息子。』

頭ががつん、と殴られたような衝撃だった。

あの時俺はゴムをしたか？と言われたら正直覚えてない。

でも、これはしてないからなったんだろうな、と思った。

なのに、俺はさっき酷いことを言ってしまった。

後悔がどっと押し寄せて来て、心がめちゃくちゃ痛い。

『それで、気になるのは俺とはいつでも会えるって発言だよね？』

「……うん。」

『子供出来た時、まず俺に連絡が来たんだ。

どうしよう、たっちゃんとの子供できちゃった、

って、泣きながら。』

「………なんで阿部ちゃんに言うのかな」

『そんなんふっかが大事だからでしょ。これから！ってところで自分が重荷にでもなると思ったんでしょ、考えてあげなよ』

鋭い言葉が飛んできて胸に刺さる。

『大好きなふっかのために消えたんでしょ？

Aの彼氏なら分かってあげろよ』

また、胸に刺さった。