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深澤side
『すみません、撮影中に……ほら、祐、行くよ』
『やあだ！僕阿部ちゃんとさっくんと富士急回りたい！』
『ダメに決まってんでしょ！ほら、亮平はまた会えるから……』
そう言って、阿部ちゃんの方を見て苦笑いを浮かべるA。
「は？」
自分でも低い声が出たな、って思った。
俺の声を聞いてAがびく、と肩を揺らす。
「阿部ちゃんとまた会えるって何？俺の前から急に消えて子供できてて、挙句の果てには阿部ちゃんにはいつでも会えるって？ふざけんのも大概にしろよ」
その子は阿部ちゃんとの子供なの？
もしかして浮気して逃げたの？
Aは子供の手をぎゅ、と握り少し泣きそうになっていて。
周りもなんだなんだ、とちらちら見ている。
『A、ふっかと話し合いなよ。逃げてばっかじゃだめでしょ。祐、また遊び行くから勉強ちゃんとしてるんだよ？』
『うん！母さん？行こう？』
子供がAの手を引いてここから去ろうとする、
「……ぜってえ話すから」
多分、睨んじゃってたんだと思う。
子供がちょっとびく、っとしながらAの腕を引いてった。
Aは、1度もこちらを見なかった。
『………えっと、今のって、』
ラウール達がおどおどしながら聞いてくる。
そっか、加入組には話したことなかったや。
『今のは、ふっかの元カノ。俺とは同級生。』
元カノ、ね。
「別れたつもりないけどね」
『え！あんな態度取っといてまだ別れてないとか言うの？』
『やめなさい翔太、』
『てか、Aちゃんってあんなことする子なの？』
「知らねえよ、いつの間にか消えてんだから」
この場が、静かになる。
ああ、俺のせいだ。
あんなに彼女……元カノに当たり散らすとか。
未練タラタラ、すぎた。
落ち込んでいれば、俺の頭に照が手を置いて。
『ま、今日は富士急来たんだし、楽しも。話は後で聞くぞ』
照の声掛けにそうだね、と表情をまた明るく変えてくみんな。
『ふっか、Aのこと、阿部から全部聞こうな』
耳元でこそ、と照が言う。
そう、まずは阿部ちゃんに聞きたい、
さっきの、 阿部ちゃんが祐と名前を呼ぶこと。
阿部ちゃんは友達、という子供の発言。
……いつでも、亮平には会えるという言葉の真実を。
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1日で真っ赤なお星様！ありがとうございます(；；)
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作者名：彩海 | 作成日時：2021年1月25日 19時
