こうじくんのたいちょうふりょう２ ページ8
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《康二くんside》
蓮くんが俺のために学校休もうとしてくれたんは嬉しい。
でも、俺のせいで勉強についていけんくなるんは嫌や。
大「康二、抱っこさせて？」
康「おん」
大介くんの膝に跨ると、胸元に頭が乗るような体制に座らされて、優しく頭が撫でられる。
と、同時に泣きそうで、大介くんの服を掴む力が強くなっちゃう。
服、伸びてまう。
大「いいんだよ？我慢しなくて、大にぃも辰にぃもいるんだから」
康「ｯ...ふｯ...ｯ...」
辰「なぁに、泣かせてんの？笑」
大「うわ、そっから話しかけんなよ！」
辰「べつにいいじゃん！そろそろ昼だし、家電気にしとけよー」
大「はーい」
康「ｸﾞｽｯ..な、にか、ある、んｯ..？」
大「照が給食の前に早退すればいいって蓮に伝えたみたいだからさ」
康「ぐ、あい、わ、る、の？」
大「ううん。今日ね、康二くんといるって休もうとしちゃってさ。けど、それって康二は喜ぶけど喜ばないでしょ？自分のせいで休んじゃったって思っちゃうでしょ？」
康「ぅん、」
大「だから、早退したらいいよって言ったの。俺もたつもいるから」
康「そ、かｯ...」
大「熱下がってきたんじゃない？」
体温計を挟まれる。
pppp....
大「たつー、康二ってさっき熱何度だったー？」
辰「さんじゅうはちどはちー」
大「37.9だってー」
辰「え、めっちゃ下がったじゃん！」
大「よかったよかった」
康「ｷﾞｭｯ...」
大「んふふ、かわいいー！」
prrr...
大「あ、ごめんね。はい、もしもし」
大介くんの声色が変わった気がする。
辰「学校？」
康「たぶん」
大「分かりました。すぐ向かいます」
辰「どしたの？」
大「蓮が学校で漏らしちゃったらしい」
辰「え？」
大「本人はトイレに行きたいって自覚なかったらしくて、保健の先生曰く過度のストレスからじゃないかって」
辰「ストレス...」
大「とりあえず迎えに行ってくる」
辰「わかった」
蓮くん、明日から学校行けるんやろか。
辰「康二」
康「ん、？」
辰「康二なら、学校休みたいって思ったときに休ませて欲しい？」
康「休ませてほしいかな、」
辰「そうだよな、」
康「でも、学校行くんが当たり前やから、早退してもいいって言ってくれるんは嬉しいかも」
辰「康二、」
康「蓮くんがどう思ったかはわからんけど、学校行きなだけよりも、早退していいって言われる方が気持ち的に楽かもしれへん」
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作者名：まっちゃ
| 作成日時：2022年5月21日 7時
