彼は私に冷たい【snr】

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センラから思わぬ答えが聞けて以来、毎日が色付いているように感じた。周りにも何かいい事あった？と聞かれ、「好き」とも言われてないのに、こんなに私は単純だったのかと笑ってしまう。


けれど、あれ以来はいつもと変わらない生活で。センラも何事も無かったかのような冷たさっぷりである。…もしかして、夢だった？否、でもあの翌日ちゃんと買い物に行ったし…。

そう自問自答しながら仕事をしていると、肩を叩かれる。振り返れば同僚が居て、資料の受け渡しかと思えば、どうやらそうでは無いらしい。


「どうしたの？」
「いや、ちょっと頼み事があるんだけど…」
「なに？」
「週末の休み、ちょっと買い物付き合ってくれね？彼女がもうすぐ誕生日でサプライズしたくて…」
「なるほどね、いいよ。力になれるなら」
「マジ！？ありがとう、また細かいことは連絡するわ」


休憩の時に声を掛けてきたら良いのにと思うも、嬉しそうな同僚を見て声に出すことはやめておく。同僚も彼女と付き合って長いからそろそろ結婚とかも考えていたりするのだろうか、…少しだけ羨ましいのは内緒。


休みに予定を入れてしまったと思ったけれど、休日は基本浦島坂田船での打ち合わせか家でゆっくりしているかだし、デートするなんて以ての外だし、別に一日私が家にいないところで構わないだろう。



取り敢えず帰って顔を合わせた時に声を掛けるくらいはしておいた方がいいかもしれないと思いながら、仕事に意識を向けた。


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