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暫くしてノックの音が聞こえる。
やっぱり誰かが入って来た。
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死角となる場所へ咄嗟に
身を隠したことで、なんとか間に合った…
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亮平の嘘つき。ここなら誰も来ない、だなんて。
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あ 「、っ」
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少し上の目線の先に亮平の綺麗な顔がある。
彼は真っ直ぐ、遠くに視線を向けていて…
長い睫毛、綺麗な肌、そして潤った瞳。全てにドキドキしてる。
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抱きしめられている身体は嫌というくらい密着していて…それはもう彼の心臓の音さえも聞こえちゃうくらいに。
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少なくとも2週間前だったらここまで意識していなかっだろう。
彼の新しい魅力を知ってしまったから…
どうしてかかっこよく見えてしまってる。
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阿 「んっ…？」
あ 「、」
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目が合って、咄嗟に視線を外した。
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いつもは私の心を見抜く癖に
こういう時だけ、どうして鈍感なの？…そう思う。
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ドキドキしているのはきっと今だけ…
亮平にときめいているんじゃなくて、この二人きりの状況で誰か来たことが
イケナイ雰囲気を思わせて。
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だから、胸がうるさいだけ。
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阿 「はぁ。行ったか…」
あ 「っだから言ったのに」
阿 「流石に計算外だったなぁ。笑」
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彼が私から離れる。
その瞬間、心地よい香りが鼻から抜けていく。遠くなっていく。
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まだ…このままでも…
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あ 「ばか。本当に…」
阿 「んふ。今回はごめん」
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よし、ご飯食べよおっと。そう席へと戻ってゆく彼。
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抱きしめられていた時の余韻が凄い。
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私の気持ちなんて何にも知らないくせに…
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やっぱりいつだって、亮平の一人勝ち、だね？
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みきぽん(プロフ) - い、飲酒運転…？？そこだけは現実味ないかも、でも話の内容に引き込まれる！✨ (2021年11月1日 18時) (
レス) @page22 id: 6c9a88d371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年12月14日 10時
