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紫Side


最悪な空気のまま病院についた。

待合室まで行くと社長がいて、
意識が戻って今は検査中だと教えてくれて、
ほっと胸をなでおろした。


「良かった…っ」


そう言ってその場に崩れためめには
誰も声を掛けなかった。


「もう面会しても良いって」


マネージャーに言われて一番に病室へ入ると、
頭に包帯を巻いた痛々しい康二。


「康二っ…!」

「あっふっかさん!」

「康二っ…!良かった…ほんとに良かった…」


さっきまでは我慢していたのに
康二の顔を見たら急に涙がこみ上げてしまって。

痛くないようにそっと抱き締めた。

その様子を見ためめと阿部ちゃん以外のメンバーも
次々に病室へと入って康二を取り囲む。


「ごめんなぁほんま。もう大丈夫やから…」

「もうっ!ほんとに心配したんだからね康二くん!」

「そうだよ康二。でもお前は悪くないからあんまり謝んな」


ぎゃん泣きのラウールと素っ気ないけど
本当は凄く心配していたであろう翔太が
康二の頭をそっと撫でる。


「生きてて良かった…」

「だて…」

「怖かったよ康二…」

「佐久間くん泣かんで…」

「お前らも早く入れよ。ちゃんと謝れ」


そんな様子を外から見ていためめと阿部ちゃんに照が声を掛ける。


「ん?他に誰か来てるん?」

「康二ごめん…ほんとにごめん…」

「…ごめん」


照の声に導かれるように病室に入ってきた阿部ちゃんとめめは
ただひたすら康二に縋りついて謝った。


「ちょっと待って…。あの…、誰、ですか…」


そんな二人に康二は怯えて震えた声を出した…


『えっ…』


全員の声が重なる…。


「は?康二…えっ?」

「今なんて…」

「え…誰…?知らん…」


動揺しているのは俺らだけじゃなくて康二もだった


「なぁ康二、Snow Manって何人いる?」

「照くんどうしたん…?七人やん」

「メンバーは?」

「ふっかさんと佐久間くんとしょっぴーと舘さんと照くんが元々いて、そこに俺とラウが加入したやんな?」


淡々と答えた康二に、本人以外から笑顔が消える…


「あっ!もしかして二人も新しく加入するん?」

「えっ…」

「デビューしてから加入って珍しいなぁ?」

「そう、だね…」


もちろん違うって言いたかったけど、
事故に遭ったばかりの康二を混乱させたくはないし、
今はただ康二に合わせようと、皆に目で合図を送った。



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真夏野スピカ(プロフ) - なさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - ともぴーさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 真夏野スピカさん» そうなんですね!更新楽しみにしてます。 (2020年12月13日 20時) (レス) id: 67c533f73c (このIDを非表示/違反報告)
ともぴー(プロフ) - そうでしたか!更新楽しみに待ってます。 (2020年12月13日 19時) (レス) id: e72f97e6fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月10日 22時

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