因果応報 (ページ49)

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緑Side

「今日はラウールが無理みたい」

「そっか。じゃあまた二人で作戦立てよ。良い？」

「うん」

あの日から約一か月が経ち、康二の話を全員でしようと
誘ってはみたけどありがたいことに個人での仕事も増えていき、
なかなか全員のスケジュールが合わない。

そうなると自然に佐久間と二人での作戦会議が始まる。

「とりあえず当事者以外は集めたいよね」

「あと照ね」

「ん？」

「照は多分ふっかの味方するから誘わない方が良い」

真剣な顔で佐久間が言う。

「あと涼太は多分気付いてると思う」

「まじ？」

「うん。さっきふっかと康二がイチャイチャしてるのをめめが睨んでたんだけど、それ見て苦い顔して康二にそろそろいい加減にしたら？って言ってたから」

「へぇ…。舘さんが味方についたら強いね」

「うん」

心強い味方を手に入れた気がして
少しだけ心に余裕が出来た。

「ラウールとかも気付いてるのかな…？結構勘鋭いじゃん」

「ん～。ラウールは多分気付いてないと思う。気付いてたらふっかと別れろって絶対康二に言うと思うし。ラウールはめめの味方だからね」

「なるほど。」

「翔太は絶対気付いてない。」

「それは俺も分かる。」

「うん(笑)あと照は多分ふっかから聞いてるはず」

「そっか」

意外と全員のことちゃんと見てるんだな…
なんて失礼なことを思ってしまった。

でもそれもきっと康二が関わってるからだと思うと
少しだけ胸がざわざわする。

「めめには言うの…？」

「言わないよ。約束したし」

「…そう。」

「でも、絶対めめに気付かせる。」

「えっ？」

「色々作戦は考えてるんだよ佐久間さん。」

へへん！と自慢げに笑う佐久間に驚く。

「めめか自分で気付く分には約束破ったことにならないもんね？」

「お、おう…」

にやり、何を考えているのか分からない
不気味な笑顔に背筋がゾクッとした。

「作戦って？」

「ん～…。それはまだ秘密」

「…っ」

シーッと人差し指を自分の唇に当てて
にっこりとほほ笑む佐久間にドキッとする…。

「阿部ちゃん可愛いね」

「うるせぇ…」

二人きりになると最近よく言われる言葉に
ド○○キしてしまう単純な俺。

どういうつもりなのか分からないけど
俺の気持ちを知りながら、
そんなこと軽々しく口にしないでほしい…

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