ダブルヒロインみーつけた♪

【12】 ページ12

及「羽野ちゃんと国見ちゃん連れてきたよ☆」

屋上のドアを開け、みんなに言う。

もう定着したバレー部がお昼を食べる場所。

岩「おせーぞ。どっかで道草くってたんか？」

一先輩、それは違います。

たぶん遅かった理由は

貴「徹先輩が女子に騒がれてまして…

私のクラスにもファンがいるので。

なので、今度から一先輩が来てください！」

そうお願いした。


松「羽野、国見！昼食おうぜ！」

及「及川さんの名前がないんだけど！？」

花「及川はクソだからほっとく。」

そんなやり取りをしているけど、徹先輩のこと

を信頼してるってことがわかる。

ってか…

貴「みなさん徹先輩から聞いたんですよね」

一番気になっていることを聞く。

その瞬間、空気が凍り付いたようにシーンと

静寂になった。

いや、誰かなんか言ってよ！

気まずすぎんだろ！

でもその沈黙を破ったのは徹先輩だった。

及「大丈夫！羽野ちゃんは羽野ちゃんじゃん！

変わらないよ！」

相変わらずの徹先輩の声にみんなが頷く。

強張っていた私の顔も緩んでしまう。

たぶんどんな私でも受け入れる。

そんな意味だろう。

貴「ありがとうございます笑」

松「やっと笑ったな！」

え、やっと？

不思議そうな顔をしていると、

松「難しそうな顔してたから」

そう言われた。

みんなよく見てるな…。

花「俺たち仲間だからな」

ポツリと呟いたまっきー先輩の言葉。

私の胸を突き刺すように心に響いた。

やっぱここの居場所は安心する。

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