#32 本当の ページ34
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鬼道さんは少し俯きがちに口を開く。
鬼道「…俺だって総帥のやり方には賛同できない。
だが、あの人は例え俺達に批判されたとしても
考えを変えるような人ではない…」
A『ったしかにそうかもしれないですけど！
でもこのままで良い訳がありません！！
あの人の手に入れようとしている勝利は…
私達のサッカーを汚しているんですよ！？！？』
鬼道「！！」
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こんなのサッカーじゃない。
こんなサッカーを許してはいいはずがない。
人を傷つけてまで、勝利を手に入れても嬉しくない！
そんな勝利は本当の強さじゃない！！
そんなの強さの証明にはならない！！！
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鬼道さんは顔を上げて私の目を見つめる。
私も鬼道さんから目を逸らすことなく見つめ返す。
そしてしばらくすると、鬼道さんは微笑んだ。
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鬼道「俺達の…サッカー、か。」
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鬼道さんはそう呟くと、嬉しそうな笑みを
浮かべながら私の頭を軽く撫でた。
突然のことに驚いてしまった私を見て
鬼道は言う。
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鬼道「……お前くらい素直だったら
良かったのかもしれないな。」
A『？なんのことですか…？？』
鬼道「いや、なんでもない。」
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すると鬼道さんはソファから立ち上がり、
私の背中を軽く叩く。
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鬼道「ほら、今日はもう遅い。
車は出してもらうからそろそろ帰れ。」
A『えっ…あ、もう9時！？』
鬼道「…次からはこんな時間に来るな。危ない。」
A『！は、はい！！』
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言える訳がない。
実はここに来る前に雷門の方に行ってて
それからこっちに来たので遅くなりました！
なんて！！！
私だって無意識だったんだ。
別に自分から河川敷の方に行こうとした訳ではない。
風丸さんと会えてラッキーだったとは思うけど…
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「Aさん。車の方が参りました。こちらへ。」
A『あ、はい！
…それじゃあ、鬼道さん。また明日。』
鬼道「…あぁ。明日な。」
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私は鬼道さんに挨拶をすると
車に乗り込み、車は私の家へと向かった。
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鬼道side
Aが帰って、部屋で1人。
あの言葉を蘇らせる。
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A『私は本当の勝利を手に入れたいです！！』
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本当の勝利。
俺達が手に入れたとずっと信じていて、
ずっと手に入れていなかったもの。
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鬼道「俺達は……負けない。
総帥の策略が無くても……！！」
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SHU*K(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます＾＾ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 266d15b8d7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです！！頑張ってください！！ (2020年5月14日 10時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭 - コメ返しありがとうございます！ (2020年5月3日 20時) (レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
SHU*K(プロフ) - 紅蘭さん» 初めまして。コメント、とても嬉しかったです。面白いと言っていただけるだけで更新が頑張れます。紅蘭さんもどうかお身体には気をつけて、ゴールデンウィークを過ごしてくださいね＾＾ (2020年5月2日 17時) (レス) id: 266d15b8d7 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭 - とっても面白いです！最近ではコロナウイルスが流行っていますが、お体に気を付けて更新頑張ってくださいね！ (2020年5月2日 17時) (レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHU*K | 作成日時：2020年4月24日 11時
