#31 淡い結末 ページ33
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風丸side
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A『さよなら、風丸さん。』
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明星は顔だけこちらに向けてそう言う。
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風丸「っ…」
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明星の背中にはもう沈みつつある夕日。
橙に照らされた彼女の髪は
穏やかに風に揺れていて、
青緑の瞳はキラキラと輝いて見える。
そして彼女は
俺に見せたことのない
優しい笑顔を浮かべていた。
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風丸「…またな、明星！」
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なんとか動揺を隠して彼女を見送った。
きっとちゃんと隠せていただろう。
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風丸「……っはあぁぁぁぁ…」
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見えなくなった彼女の背中に長く溜息をつく。
やばい。
なんかやばい。
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風丸「…顔あっつ………」
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きっと気のせいだ。
絶対にそんな訳ない。
絶対に違う。
全部
全部
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＿＿＿＿橙色のせいだ。
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もう夕日は沈んだ。
俺は残り少ないミルクティーを飲み切って
そこから立ち去った。
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A『…よし。』
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私は風丸さんと別れた後、
ある場所に向かった。
相変わらずかなりの見た目と大きさの
その建物を前にして、
私は少しだけ気合いを入れる。
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A『…すみません、鬼道有人さんの後輩の
明星Aです。有人さんにお会いできますか？』
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鬼道「A。もうこんな時間なんだから、
1人で出歩くな。何かあったらどうするんだ。」
A『あ、あはは…ごめんなさい…』
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鬼道さんの家は、以前にも来たことがあった。
初めてここに来た時の私は
本当に大はしゃぎだった。
そのせいで一緒に来ていた佐久間先輩には
怒られてしまったけど。
でも今日は以前のように過ごしたくて
ここに来たわけではない。
私は一度深呼吸をすると、鬼道さんに向き合う。
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鬼道「…今日は何をしにきたんだ？」
A『鬼道さん…』
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鬼道さんは私の考えなんて
きっと全部お見通しだ。
私はそれをわかった上で鬼道さんに告げる。
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A『私、総帥のやり方には賛成できません。
私は帝国のみんなと…
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本当の勝利を手に入れたいです！！』
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私がそう言いきると、
鬼道さんは目を見開いていた。
これが私の決断だ。
私は雷門があれから手にしてきた勝利を
本当の勝利を
今度こそ手に入れたい……！！！！
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SHU*K(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます＾＾ (2020年5月14日 22時) (
レス) id: 266d15b8d7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです！！頑張ってください！！ (2020年5月14日 10時) (レス) id: b227610430 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭 - コメ返しありがとうございます！ (2020年5月3日 20時) (レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
SHU*K(プロフ) - 紅蘭さん» 初めまして。コメント、とても嬉しかったです。面白いと言っていただけるだけで更新が頑張れます。紅蘭さんもどうかお身体には気をつけて、ゴールデンウィークを過ごしてくださいね＾＾ (2020年5月2日 17時) (レス) id: 266d15b8d7 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭 - とっても面白いです！最近ではコロナウイルスが流行っていますが、お体に気を付けて更新頑張ってくださいね！ (2020年5月2日 17時) (レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHU*K | 作成日時：2020年4月24日 11時
