14人姉弟の長女② (ページ43)

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② ページ43

SC side

Aヌナが帰ってきた。

何も聞いていなかった俺たちは、そりゃあ驚いた。

起きてリビングに行ったら「はぁ、汚ったな」とかブツブツ言いながら、落ちているゴミを拾い歩いているAヌナがいたんだもん。

幻覚かと思ったよね。

「ただいま」

なんて普通に言ってくるから思わず叫んだら、次々とメンバーが起きてきた。あ、ミンギュ以外。
皆んなの反応は、ほぼ俺と同じ。

そして、今は…

「もうそろそろ離れてほしいな」

ヌナを後ろから抱きしめているミンギュ。腕に絡まっているジョンハン。

ここまでは「ヌナ溺愛ブラザーズ」だから、まぁ、こうなるだろう…と想像していたけど…

それに加わりソクミナが声を上げながら大号泣して、Aヌナの膝に縋り付いている。

DK「う、う、うわあぁぁぁぁぁあ！！Aヌナァ(涙)」

「はいはい…って、汚ったな！鼻水つけないでよ！」

DK「だって、止まらないぃぃぃ…」

あっち行けと言いつつも、ソクミナの背中をトントンしてあげてるところがAヌナらしいよな…

「ミンギュも…苦しいよ。ハニも。」

JH「なんでそんな冷たいこと言うの？何ヶ月ぶりに会えたと思ってんの」

「1ヶ月半？」

JS「そういえば、予定より早く帰ってこれたんじゃない？嬉しいけど、もう大丈夫なの？」

そうだ。入院期間が最低1ヶ月間。それから復帰に向けてリハビリで数ヶ月…そう聞いていた。

「退院して日本でゆっくり休ませてもらったり、トレーニングしてた。まだ激しい動きはできないから活動には参加できないけど、日常生活は普通に過ごせるからさ」

HS「もしかして、俺らに会えなかったのが寂しかった？笑」

スニョンの一言で、俺たちに「ははっ」と小さな笑いが起きる。

それは、半分「そんなわけない」という笑い。

Aヌナなら、思っていても恥ずかしくて口には出さないんじゃないかな。

「うん。皆んなに会えなくて寂しかった。だから早く帰って来た。やっぱり今はここが私の家だしね」

SC「…ヌ、ヌナァァァァァア(涙)」

まさか、強がりのAヌナの口から、こんな言葉を聞けるなんて…嬉しすぎる(涙)

それから14人全員でハグ。

「いててて…そんなにぎゅーってしたら傷口開くわ」

JH「えっ！！皆んな離れろ！」

「ふっ、冗談」

JN「もーAヌナ！！」

おかえり、Aヌナ！！