14人姉弟の長女② (ページ40)

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大型犬の禁断症状ページ40

MG「ねぇ、最近そのパーカーしょっちゅう着てるね」

VN「そうかな…？」

JN「それAヌナとシェアしてるやつだもんね」

MG「いいなぁ～俺にもそれ貸して！」

VN「嫌だよ！！」

もしかしたら、Aヌナの匂いがするかもしれないじゃん！？

あ、キモいとか思ったかもしれないけど、今の俺は気にしないからね！！

MG「あ、ジフニヒョンまたそのTシャツ…Aヌナのやつでしょ」

最近練習着としてよく着ているピンクのTシャツ。

前、AヌナのTシャツがヒョンの畳んだ洗濯物の中に混ざってしまったみたいで、どっちの物かわからなくなって喧嘩していた。

WZ「ち、ちがうし！俺の物になったんだし！！」

そうやって慌ててるけど、Aヌナが恋しくて
そのTシャツ着てるんだよね！？

わかってるからね！！

Aヌナは今、日本にいる。

そう頭では理解しているんだけど、みんなどこかおかしくなってきた。

ふとした瞬間にため息が出たり。
こうやって、Aヌナとシェアしていた服をよく着るようになったり。

俺もAヌナを無意識に探してしまう。

テレビ局では、ヌナと同じシャンプーを使っているスタッフさんがいて、そのスタッフさんを凝視してしまった。

たぶん、あの人引いてたな…

だって、Aヌナの香り、好きなんだもん…

香水が苦手なヌナの香りは、使っているシャンプーや柔軟剤、ボディークリームが合わさって、なんとも言えない爽やかな香りになっていた。

それぞれ系統は違うのに不思議とマッチしていて、その香りにとても癒される。

あれ、待って。

どんな匂いだったっけ…

なかなか思い出せない。

申し訳ないと思いつつAヌナの部屋にお邪魔してみる。
ベットに寝転ぶと、ほんのりと香りが残っていた。

どうしよ、ものすっごくAヌナに会いたくなってきた。

ぎゅーって抱きしめたい。

癒されたい。

今日は沢山ミスをしたんだ…

いつもなら「気にするな！」って励ましてくれるはずだ。

Aヌナの代わりに、ヌナが大切にしていたクマの抱き枕をぎゅーっとした。

なんだか、本当にヌナが励ましてくれているようで、少し元気が出た気がする。

そのまま少しだけAヌナの存在を感じながら、静かに目を閉じた。

早く帰ってきてね、Aヌナ。