14人姉弟の長女② (ページ29)

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JS side

JN「誰か呼んでくる！！」

床にお腹を抱え込むようにして倒れているAヌナ。

WZ「Aヌナ！！起きて！」

「ん…あれ、ジフナ。」

俺たちの願いが届いたのか、目を開けた。

マネ「A！！！大丈夫か！！？？痛い所は？」

ぜぇはぁ言いながら入ってきたマネヒョンの顔も、今まで見たことのないくらい青ざめている。

「お腹痛い…」

マネ「わかった。今救急車呼ぶ」

「そこまでしなくても大丈夫。マネオッパの車でいいから」

ゆっくりと起き上がるAヌナ。すかさずウォヌと身体を支える。

でも、数歩歩くと急にAヌナの身体が重くなり、座り込んでしまった。

「ごめん、やっぱりダメだ」

こんなに弱ったAヌナを見たのは初めてだ。

救急車を呼びAヌナは運ばれていった。

俺たちもマネヒョンが乗る車で病院へ向かう。

病院に着いて案内されたのは処置室の廊下。

病院独特の匂い、清潔感のある壁。慌ただしく動く看護師さんたち。

全部Aヌナとは不釣合いで、未だに練習室の床に倒れていた人は幻だったんじゃないかと思ってしまう。

Dr.「Aさんの関係者の方ですか。」

お医者から伝えられたのは、今は痛みを抑える薬を点滴していて落ち着いているということ。

倒れた原因は血圧の低下、発熱だと思われること。

腹痛の原因は更に詳しく検査をしなければならないとのこと。

Dr.「これからいくつか検査をします。検査結果は数時間後にお伝えできると思います」

JS「あの…命に別状はないんですよね？」

Dr.「はい。でも、腹痛の原因がわからない以上、これからのことはなんとも言えません。ただ、バイタルも安定していますし意識もあるのでご安心を。」

そう言うと、お医者さんは処置室に戻ってしまった。

マネ「俺は検査結果が出るまでここに残る。お前らは一旦宿舎に戻れ。迎え呼ぶから」

WN「嫌だ、ヌナの側にいたい」

マネ「ウォヌ…気持ちはわかるけど、検査結果が出るまで時間がかかるんだ。その間Aには会えないし…わかったらすぐ知らせるから。とりあえず戻って、他のメンバーに知らせてくれ」

俺の気持ちもウォヌと一緒だ。でも、今の俺たちには悔しいけど何もできない。

JS「わかった。宿舎で待ってよ。ヌナが帰ってきても寂しくないように」

弟達は何か言いたげだけど、今は皆んなに知らせなきゃ。