14人姉弟の長女② (ページ28)

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今日はオフ。

実家に帰るわけにはいかないから、昼までゆっくり寝て映画を観たり、音楽を聴いたりのんびり過ごしていた。

もうそろそろ晩御飯だな…

宿舎にいる人だけで食事を済ませてしまおうか。

JS「ジュニ、皆んな呼んできてくれる？晩御飯出前にしよう」

JN「はーい！」

宿舎に残っていたのは俺とジュニ、ハオ、ウォヌ、ジフナ。

JS「あれ、Aヌナは？」

昨日は宿舎で休むって言ってたのにな…

T8「練習しに事務所行った。夕飯までには帰ってくるって言ってたけど…」

WZ「せっかくのオフなのに練習してるのか？また無理して…」

ジフナがぶつぶつと小言を言っている。

ハオ曰く、昼前には出て行ったらしい。

時計を見ると既に19時を過ぎている。
いくらなんでも遅すぎだ。

WN「電話してみる」

直ぐに電話をかけると、ウォヌが眉間に皺を寄せて切った。

JN「どう？」

WN「だめ、出ない」

T8「そういえば…夕方にメッセージ送ったんだけど、既読つかないんだよね。ずっと踊りっぱなしなのかな」

WZ「まさか…」

Aヌナは忙しい時でも俺たちのメッセージには必ず返事をしてくれる。

急に不安になってきた。嫌な予感がする…

JS「ヌナの事だから、練習に夢中になってるのかも。事務所に迎えに行こう。そっちの方が早い」

「自由に使って良い」と言ってくれたAヌナの車をハオが運転して、全員で事務所に向かう。

WN「出前じゃなくて、Aヌナ捕まえたら外で食べようか」

JN「いいね、それ！」

ウォヌとジュニの言葉で少し気分が晴れた。

そうだ、きっとAヌナはただ練習に夢中になってるだけだ…

練習室を覗くと、何人か練習生が練習に励んでいた。

ヌナが使うとしたら、この部屋だ。

中から微かに音楽が聞こえる。俺たちの曲だ。
良かった、ヌナはここにいる。

WZ「Aヌナ～いつまで練習してるの…」

やっぱり練習室にいた。

でも、そこにいたAヌナは俺たちが想像していた汗だくで踊っている姿ではなくて、

床にぐったりと倒れていた。

JS「Aヌナーーーーーー！！？？」

あぁ、神様、どうか嘘だと言ってください…