プロポーズは突然に ページ1
道「これうまい」
「ほんと?今日ちょっとしょっぱいかなって思ってたんだけど」
道「あーでも気にならへんよ」
「そう?よかった」
午後6時、なんら変わりない夕ご飯
目の前にいるこの男、道枝駿佑は交際2年目になる私の恋人だ
関西の大学へと進学してサークルで彼と出会って、卒業と同時に告白され今に至る
卒業してお互い違う仕事に就いて、新しい環境にも慣れて忙しい日々を送ってる
忙しくなってきて、なかなか会えない時間が続いてたんだけど、
“道「仕事場、こっからのが近いねん」”
なんて感じで、週末からの休日は私の家に連泊して仕事に行く生活がスタートしたわけでし
「(やだ恥ずかしい、噛んじゃった)」
道「なに急に顔赤なってるん」
「いや、なんでもない。気にしないで」
道「ふ、ご馳走様」
「はいどーも。食器そこに置いておいてね」
道「ん、風呂入ってくる〜」
・・・・なんだろう、この熟年夫婦のような会話は
んーーーーーー!!!求、甘い刺激...!!!
マンネリは気付かないうちに進行していたみたい
これじゃ女が廃ってしまう。まだ20代前半だっていうのに
正直、あっちの方も最近はめっきりご無沙汰になっちゃってるわけ
まぁ、この家壁薄いから聞こえちゃう可能性もあるんだけど
けどさ、同じ家の同じベッドで一緒に寝るんですよ?
何もないのも複雑ですよね?女性のみなさん
道「風呂空いたで、って何してるん」
「世の中の女性に共感を求めて」
道「だからってイス乗るか?ギャグやん」
「(むっ)」
道「ええからいつもの」
「はぁ、そこ座って」
いつものと言うのはドライヤーのこと
お互いお風呂に入ったら相手の髪の毛を乾かしてあげることが決まりの私達
道「あぁ〜気持ちえ〜な〜」
「ふふ、眠そうだね」
道「なんか安心するねん。これ好き」
「そ、そう」
私に向けられたわけじゃないのに、駿(普段はそう呼んでます)の不意の好きと子犬みたいな可愛い横顔に思わずどもってしまった
よかった駿が前向いてて
「はい、乾いたよ」
道「ありがとう」
「さて、あたしも入ってこようかな」
道「あ、でもAの好きなドラマ始まんで?]
「そうだ!今日一番いいところじゃん!後にしよ!」
道「寝る前に入るんやで?」
「分かってるってー。そこのリモコンとって」
道「なぁお前さ、」
「んー?」
道「週末だけのご飯、毎日俺に作る気ない?」
「...ん?」
道「あのさ、」
俺達、結婚せぇへん?
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作者名：春風 | 作成日時：2019年6月25日 3時
