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餌を喰らう鴉 ページ7

コナンくんにホワイトレディを認知させてはい解散!なんてことになる訳もなく。






『⋯⋯それで?俺を呼んだのは他にも理由があるんでしょ?言ってみ』

「流石、話が早いね。⋯⋯実は最近、怪しい奴がジョディ先生やキャメル捜査官の周りに現れたんだ。何か知らない?」

『怪しい奴⋯⋯か。ごめんね知らないな。もしかしなくてもバーボンが黒だろうけどアイツ、最近俺にも行動を教えてくれないんだ。別れようかなもう』




冗談めかしてそう言うとコナンくんは乾いた笑い声。




秀一は背筋がピンと張るような冷たい視線を投げ掛けてくる。





「赤井さんに変装して周りの関係者の反応を煽ってるんだ。Aさんの予想通りにね」

『あれ?もしかして俺試されてた感じだ。⋯⋯もしバーボンが秀一に化けてジョディやキャメルの前に現れてるなら、次に食いつく餌は用意出来るよ』

「⋯⋯⋯⋯それってまさか!」

『そう!俺、蒼井A。日本に来てからは目立つ行動は控えてたんだよね。そんな奴が秀一が死んだって聞いて慌てて穴から這い出してきたなら食いつくだろ?』





バーボンが秀一に固執した執着心を持っているなら必然的にその相棒である俺の事も調べあげているだろう。




でもここ数年の同行は追えていないはず。




俺のその言葉に、おっかない顔を更におっかなくさせた秀一は口を開いた。



「蒼井Aの存在をヤツらに知らせるのは危険だと言ったはずだが」

『あんな組織に身を置いてる時点で危険も危険だろうが。それにそっちの方が格段と動きやすくなる』

「だがな⋯⋯」

『なに?それとも秀一は俺が奴らに劣るとでも思ってる訳?』

「違う。俺は、」

「まぁまぁ!!でも確かにバーボンは絶対にAさんにも接触してくるだろうね」

『だろ?じゃあ決まりだ。大丈夫、派手な行動は慎むから!』

「それをどう信用しろと⋯⋯」

『大丈夫大丈夫!俺はキミの相棒なんだから〜』




心底嫌がっている様子の秀一の肩をパンパンと叩いてそう言った。



それに。




あのバーボンを出し抜くなんてなかなか出来ることじゃないしね。

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作者名:テール | 作成日時:2023年5月10日 21時

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