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ページ39

大きな爆発音と黒煙が深夜の街に轟いた。




息を潜めていた街が一瞬にして息を吹き返し、明かりが点々と灯っていく。





夜の闇に溶け込んで走る黒のポルシェの存在は彼らの目に入ってはいないだろう。





ラジオのひとつでも流してくれればいいのに、この無音の空間ではエンジン音だけが車内に蔓延する。




じとっとした空気が流れている中、口を開いたのはジンだった。




「⋯⋯バーボンのやつ、何を探ってる」

『、さぁ?私とバーボンは所詮、利益で結ばれてる関係だから。⋯⋯まぁでも、アイツが少しでも変な真似したら⋯⋯その時は一緒に死ぬくらいはしてあげるかも』





ルームミラー越しに向けられる殺意にも似たその視線を受け流すように笑って答える。





「ハッ、、お前があの男と心中したかろうが俺は裏切り者には優しくしねぇ主義でな⋯⋯楽に死ねると思うなよ、ホワイトレディ」

『わかってるって』





未だに俺とライの関係を疑っているジンは何かと俺に威圧的だ。⋯⋯まぁ元々ジンが誰も信用してないっていうのもあるけど。




暗にバーボンの行動について釘を刺してきたのを察するに結構際どいラインだ。俺も、バーボンも。




やだな、アイツがやらかしたら芋づる式に俺まで引っこ抜かれる。そして今回こそは殺される。






⋯⋯そろそろ、



俺も準備をした方がいいのかもしれない。






安室透(バーボン)と互角に戦えるであろう武器の準備を。

灰原の秘密に迫る影→←黒染めの記憶



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作者名:テール | 作成日時:2023年5月10日 21時

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