唯一無二の宝物 4 ページ9
＿No side
｢野郎共ォ！今日の仕事は取りやめだ！今すぐ宴の準備をしろォ！！！｣
直接2人から報告を受けた白ひげは、すぐに船内放送をかけた。
そしてAをそっと抱き上げ、嬉しそうに何度も、船が揺れる程笑っていた。
片手でAを抱き、反対の手でイゾウの頭を撫でる。
3人揃って、同じような表情をしていた。
夜になり、白ひげの指示でノンアルコールの飲み物も準備された甲板で、クルー達は何の宴なのかも分からぬまま、集まっていた。
隊長達にも知らされていない。
マルコですら、聞いても教えてもらえなかったようだ。
そして船長室の扉が開き、白ひげと、その腕に乗せられたA、そしてイゾウがやって来た。
｢グララララ！｣
楽しそうに笑う白ひげの腕に、そして隣にも、同じように笑うイゾウとA。
｢宴を始める前にまず、コイツらから重大発表がある！｣
腕からそっと降ろされた彼女は、イゾウのそばに寄り添う。
そしてイゾウは、寄り添った彼女の腰を抱き寄せ、口を開いた。
｢まず、オヤジ。おれ達の為に宴を開いてくれてありがとう。皆も、集まってくれてありがとう。実は……。｣
クルー達は静まり返り、言葉の続きを待つ。
腰を抱いた手とは反対の手で、Aの下腹部に触れた。
彼女を見つめ、柔らかく微笑んでから、皆の方に向き直る。
｢お嬢のお腹に、新しい命が宿った。おれ達の子だ。｣
『うおぉぉぉおおぉお！！！！！』
歓喜の声が上がり、皆が口々に祝福の言葉を叫んだ。
しばらくそれが続いたが、白ひげが手を叩いて制した。
｢よし、野郎共ォ！乾杯だァ！！！｣
白ひげの合図で、皆がジョッキを掲げる。
宴の開始と共に、イゾウは揉みくちゃにされた。
ちなみに、最初に飛びかかったのはサッチだった。
｢イゾウちゃあああん！このっ、お前ェ、おめでとう！羨ましいってんだよ！！｣
｢ははっ、ありがとな！…それよりも、ちゃん付けんな。｣
ぐしゃっと音をたててサッチのフラ…リーゼントが潰される。
でもサッチは怒らなかった。文句は言ったが。
Aの元にはナース達が真っ先に駆け寄った。
もう少し白ひげと話したそうにしていたが、白ひげに行けと背を押され、彼女達の輪の中へと入って行った。
｢おめでとうA！｣
｢おめ、で、どぉっ！｣
｢おめでどぉぉお"！！私だぢがサポートする"がらねぇ"！｣
号泣しているのはリアとクレアだ。
もちろん皆がそうではあるのだが、2人は特に、自分の事のように喜んでいた。
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雨音(プロフ) - メルディアナさん» 甘いのが続いたので、嫉妬系にしてしまいましたが、楽しんでいただけて良かったです！甘々も近いうちに書きますね。ありがとうございました！ (2022年7月21日 7時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - この話も良かったです。もっと甘いのも見てみたいです (2022年7月21日 0時) (レス) @page34 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - メルディアナさん» いつもありがとうございます♪承りました！ (2022年7月17日 21時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - お風呂でイゾウに抱かれる話をみたいです。 (2022年7月17日 15時) (レス) id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
メルディアナ(プロフ) - とっても楽しかったです。ありがとうございました！ (2022年7月16日 23時) (レス) @page26 id: 4fe2c4e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2022年6月29日 23時
